日本人ファイターが優勢のまま試合を締めるはずだったラスト1ラウンド。追い詰められた地元選手が「頭」を武器にまさかの一撃。露骨な“手負い“の反則、さらにバッティングした選手の予想外のリアクションを受け、解説の亀田大毅がたまらずツッコミを入れる一幕があった。
10月25日、キルギス・ビシュケクで開催されたプロボクシングイベント「SAIKOU × LUSH vol.2」で、アスカット・クルタエフ(キルギス)と宮川竜成(尼崎亀谷)が対戦。宮川が3-0で判定勝ちを収めたが、試合終了間際には手負いの地元ボクサーによる悪質なバッティングが炸裂し、実況席とファン双方が騒然となった。
スーパーライト級(63.5kg契約)6回戦は、アマチュアでU-22アジア・ベスト4の実績を持つクルタエフと、プロ6戦全勝の宮川による一戦。地元の声援を受けるクルタエフ有利の中、宮川はジャブとフットワークを生かしたアウトボクシングで徐々に主導権を握り、プレッシャーをかけながらポイントを積み重ねていく。
クルタエフは長いリーチとパンチ力のあるカウンターで形勢逆転を狙うが、宮川のディフェンスが堅く決定打には至らない。中盤以降は宮川のボディ攻撃が効き始め、クルタエフの動きが明らかに鈍化する。
終盤、宮川が試合運びをコントロールする中、クルタエフは至近距離で泥臭い打ち合いに持ち込む。最終6ラウンド、追い込まれたクルタエフは頭から突っ込む形で宮川のアゴにヘッドバット。アッパー気味に入った強烈なバッティングを受けた宮川は足をバタつかせ、苦悶の表情を見せた。
左右のフックから頭突きに繋ぐ“ワン・ツー・スリー”のコンビネーションとも言える露骨な反則に、ファンからも「これはひどいw」「モロじゃん」「ロケット」「痛え」と怒りの反応が相次ぐ。スローリプレーを確認したABEMA解説の亀田大毅も「あー、一発目のパンチを入れてからの頭…」とコメントしつつ、痛がる素振りを見せるクルタエフに「アナタは痛くないしょ、一瞬、痛そうな顔しましたけど…」とツッコミ。さらにファンも「狙ってるやろ」「コンビネーション」「わざとやろ」と騒然となった。
再開後は宮川がボディやストレートを正確に当てつつ試合を締め、初のアウェイ環境、さらに最終ラウンドでのアクシデントにも動じず、3-0の判定で勝利した。
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