試合開始3秒のローブロー…波乱の幕開けとなった試合は、ローブローによるダメージを跳ね返す怒涛の3ダウンで1ラウンド衝撃KO決着。実況席も「1発目のダウンで終わっていた」と唸りつつ「3度目の倒し方は鬼」と一切、攻撃の手を緩めない冷徹なフィニッシュに驚きのコメントを寄せた。
後楽園ホールで開催された「Krush.181」。海凪(RAUSU GYM)と上遠野寧吾(POWER OF DREAM)の対戦は、1ラウンド3ダウンの秒殺劇。19歳サウスポー同士による一戦は、上遠野が2分50秒で圧巻の勝利を収めた。
第5代Krushフライ級王座決定トーナメント準決勝・第2試合は、思わぬ形での立ち上がりとなる。ゴング直後、海凪のローブローが上遠野を襲う。開始3秒で試合が一時中断となる波乱に観客からは「挨拶がわりの」「速いわ」「速攻…」とどよめきが広がった。
仕切り直しの再開後は、海凪が連打で前進。対して上遠野はガードを固めつつ、すぐにギアを上げる。間合いを詰め、鋭い右ミドルとインローでリズムを奪うと、蹴りで体勢を崩した海凪の顎へ右フックをクリーンヒット。最初のダウンを奪取する。立ち上がった相手を一気に揺らし、続く左フックで2度目のダウンを追加。
最後はロープ際へ追い詰め、右フックを顔面に叩き込む。海凪は大きく仰け反り、そのままゴロリと倒れ込み試合終了。立て続けに3度のダウンを奪い、上遠野は完璧なラッシュで試合を決めてみせた。
Krush総合プロデューサー・宮田充も「ほとんど1発目のダウンで終わっていたんですが、3度目の倒し方は鬼ですね」と驚嘆。ファンからも「上手い」「エグいって」「当て感いいな」「いい選手でてきたな」「レベルが違う」と反応が相次いだ。
あるファンは「武居っぽい」と、現在ボクシングで活躍する同門・武居由樹を重ねて称賛。ABEMAの解説の卜部弘嵩は”観察力”を上遠野のストロングポイントに挙げた。
この勝利により、上遠野はプロ6戦6勝(4KO)の無敗を継続。12月19日の決勝戦では、もう一方の準決勝を制した安尾瑠輝と対戦する。Krush王座まであと1勝。圧倒的な勝ち方を見せ、若手筆頭株として存在感を一段と引き上げた一戦となった。
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