■トランプ大統領に数々の“プレゼント”
トランプ氏にとって6年ぶりとなった日本訪問。高市氏は、会談冒頭に安倍元総理の話題から距離を縮めると、ワーキングランチの際にはゴルフ好きのトランプ氏のために、松山英樹選手のサイン入りゴルフバッグ、安倍元総理が使っていたパター、金箔入りゴルフボールなどをプレゼント。ジョージ・ワシントンでの演説時は、トランプ氏が高市氏の腰に手を添え、手を取ってエスコート。高市氏は米兵たちの前で飛び跳ね、手を振る様子も伝えられた。ネット上では「あのヨイショぶりと、はしゃぎぶりはなんだ」「トランプ大統領に迎合しすぎではないか?」という声も見られた。
ひろゆき氏は、この3日間について「トランプ大統領は、何かをきっかけに機嫌を悪くして、やっぱり関税を上げるとか言い出す可能性がある人。ノーミスでクリアしたのは、いい仕事だった」とし、いいアイディアだと評価するノーベル平和賞の推薦には「日本の税金が1円もかからない。トランプさんが喜んで、アメリカでも報道され、ノーコストだ」と述べた。
日米の関係に詳しい識者たちも、今回の高市・トランプによる初の首脳会談には及第点を出す。明海大学教授・小谷哲男氏は「首脳会談にそもそも失敗はない。ただ両者間の関係が良好であることをアピールできたのはよかった。様々な評価はあるが、2016年にトランプ氏が初めて大統領選に勝った際、安倍元総理が真っ先に駆けつけた。あの時も結構批判されたが、あれがトランプ・安倍の関係を作った。今では世界の首脳がみんな真似しているし、それを今回は高市さんがやった。トランプ氏を怒らせていいことは何もない。持ち上げて日米関係がよくなればいい」と語った。
また、米ハドソン研究所上席研究員・村野将氏も「滑り出しとしては非常に良かったのではないか。トランプ大統領との会談で、失敗した人はたくさんいる。やりすぎと言われるぐらいでちょうどいい」と述べた。
さらに立憲民主党・泉健太衆議院議員も、野党の立場であれば何かしら高市氏の行動について指摘を入れるところだが「迎合だと野党が言うと思われがちだが、よくやったというのが実感。(元総理の)岸田さんがアメリカの議会で演説した時のスピーチ原稿もよかったが、日本の外務省とアメリカ大使館が本当によく調べているし、防衛費のことを先に言ったことで機先を制した。関係づくりも本当によくやった」と評価した。
■対トランプは対等でなくてもいい?
