■いいハロウィーン・よくないハロウィーンは分けられない?
EXIT・兼近大樹は、長谷部区長が示した「いいハロウィーン・よくないハロウィーン」の線引きについては首をひねる。「線引きは難しいと思う。人によって感覚は違って、騒いでいる人たちを見るだけで迷惑な人もいるだろうけど、たぶん外で騒いでいるから楽しい。外で友だち同士と写真を撮って、お酒を飲んでというのが楽しいはず。もう外で騒いで遊びましょう、酒も売りますというイベントにするか、それとも『来ないでください』ときれいにするか。はっきりした方がいいと思う」。
情報キュレーターの佐々木俊尚氏は「いいハロウィーン」だけを推奨することそのものに無理が生じていると説明する。「区役所がいい・悪いを分けたいとか、商店街がお金は欲しいが騒ぎは嫌というのはおかしいし、それは行政や商店街が言う話でもない。文化は上澄みだけではない。みんな上澄みだけを求めるが、その下には膨大な汚いものがあって成り立っている。上澄みだけは都合がいい」。
さらに「出版業界なんかもそうで、エッチな雑誌とかがいっぱいある中で、上澄みでかっこいい仕事をしている人がいるようなもの。昔からそういう歴史がある中で、上澄みのきれいなところだけ持ってきて『お祭り』だというのはきれいすぎる。ある程度ごみごみとした不潔なものを許容する文化にしていかないと、我々の文化は衰退するし(渋谷区は)ちょっとやりすぎだ」と苦言を呈していた。
(『ABEMA Prime』より)

