11月3日(月・祝)GLION ARENA KOBEで開催されたRIZIN LANDMARK 12 in KOBEのメインイベントで秋元強真と萩原京平による因縁の一戦が実現。両者は1Rから激しい打撃戦を繰り広げ、最後は秋元がマウントポジションからのパンチ連打で萩原からTKO勝利を収めた。
萩原の朝倉未来への対戦アピールを巡り、遺恨が生まれていた秋元と萩原。事あるごとに両者は舌戦を繰り広げ、試合決定時の記者会見や公開練習・計量で何度も一触即発になり、危険な空気が漂ったまま試合当日を迎えた。
下馬評では秋元有利の声が多かったが、先にペースを掴んだのは萩原。サウスポーの秋元にインサイドのカーフキックを蹴り、秋元のテイクダウンをディフェンスすると、右ストレート・左フックを当てて秋元を後退させる。ここは秋元も左ストレートを当てて応戦し、1Rから両者が顔面を血で染める打撃戦となる。
しかし2Rに入ると秋元が打撃だけでなく、テイクダウンを交えた試合運びにシフトチェンジし、2度目のテイクダウンを決めるとバックを取って萩原をコントロール。チョークスリーパーやツイスター(首を極める関節技)を狙いながら、最後はマウントポジションからのパンチでレフェリーストップを呼び込んだ。
激しい殴り合いから一転、秋元が寝技に持ち込むクレバーさを見せたことが勝利につながった一戦。2Rは秋元が2度テイクダウンに成功し、グラウンドに持ち込む場面があり、1度目は秋元がギロチンチョークを狙ったものの萩原が脱出。2度目は秋元がバックコントロールしてフィニッシュまで持ち込んだ。
もし秋元が2度目のテイクダウンに成功したあと、1度目のギロチンチョークのようにすぐにサブミッションでの極めを狙っていたら萩原に逃げられていた可能性もある。しかし秋元は2度目のテイクダウン後は一気にサブミッションで極めを仕掛けるのではなく、バックコントロールでポジションをキープしながら攻める=萩原に逃げられるリスクの少ない戦い方を選択し、それが勝因となった。
萩原との殴り合いに応じる気持ちの強さも見せつつ、MMAとしてリスクを抑えて試合を進める冷静さも見せた秋元。この日の戦いぶりを見る限り、勢いに乗る新星という面だけでなく、MMAファイターとしての戦い方の幅の広さを見せたと言っていいだろう。
バックステージのインタビューで秋元は試合のダメージを考慮して大みそか参戦を回避することを明言。そのうえで次戦はタイトルマッチにつながるグラップラーとの対戦を希望し、元RIZINフェザー級王者の斎藤裕やクレベル・コイケとの対戦に興味を示した。2025年のラストファイトを大激闘で締めくくった秋元がいよいよ2026年は本格的にRIZINのベルトを目指す戦いに突き進む。
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