アニメ「魔法少女まどか☆マギカ(まほうしょうじょまどか☆マギカ)」(通称:まどマギ)は、少女たちが願いを叶えるため魔法少女となり、過酷な運命に立ち向かっていく物語です。
2011年1月に放送されたアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」のほか、2012年10月には「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[前編] 始まりの物語」と「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[後編] 永遠の物語」が、2013年10月には「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編] 叛逆の物語」が上映されました。また、2026年2月には、新作映画「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 〈ワルプルギスの廻天〉」が公開予定です。
この記事では、少女たちを魔法少女にする存在・キュゥべえについて、その正体や目的、声優や名セリフなどを紹介します。
目次
- アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」とは
- アニメ「まどマギ」キュゥべえの基本情報|声優は?
- アニメ「まどマギ」キュゥべえの初登場は何話?
- アニメ「まどマギ」キュゥべえの正体と目的とは?
- アニメ「まどマギ」キュゥべえは最後どうなった?
- キュゥべえを代表する名セリフ
- キュゥべえはかわいい?それとも怖い?
- タコピーがキュゥべえに似てると話題に?
- アニメ「まどマギ」キュゥべえのまとめ
アニメ「魔法少女まどか☆マギカ」とは
「まどマギ」の物語は、何気ない日々を送っていた中学生・鹿目まどか(かなめ まどか)が、どこか不思議な雰囲気をまとうマスコットのような生き物・キュゥべえや、謎の転校生・暁美ほむら(あけみ ほむら)、優しく頼もしい先輩魔法少女・巴マミ(ともえ マミ)らと出会うところから始まります。
まどかは、魔女と戦う「魔法少女」という存在がこの世界にいることを知り、キュゥべえから「魔法少女になってよ!」と誘われます。しかし、ほむらからは「絶対に魔法少女になってはいけない」と強い忠告を受け、まどかはその言葉のあいだで揺れ動きます。
その後、キュゥべえや魔法少女たちと行動をともにするにつれ、少しずつ、華やかに見える魔法少女の裏に潜む残酷な運命を知ることになります。
アニメ「まどマギ」キュゥべえの基本情報|声優は?
キュゥべえは、少女の願い事をひとつだけ叶えてくれる魔法の使者です。少女たちは、その願いと引き換えに魔法少女となり、魔女と戦う使命を背負うことになります。
まどか、マミ、ほむら、美樹さやか(みき さやか)、佐倉杏子(さくら きょうこ)を魔法少女にしたのもキュゥべえです。ほむら以外の4人は、キュゥべえに対し友達のように接しますが、真の目的を知っているほむらだけは、キュゥべえのことを危険視しています。
基本情報【声優】
キュゥべえの声を担当しているのは、声優の加藤英美里(かとう えみり)さんです。代表作に「らき☆すた」の柊かがみ役や、「SPY×FAMILY」のベッキー・ブラックベル役、「メダリスト」の高峰瞳役などがあります。
ゲーム作品では「バンドリ! ガールズバンドパーティ!」の上原ひまり役や、「崩壊:スターレイル」の白露役などがあります。
加藤さんの声優デビューは、2004年に放送された「今日からマ王!」のドリア役。その後、2008年の第2回声優アワードで「新人女優賞」と「歌唱賞」を受賞。2012年の第6回声優アワードで「助演女優賞」を受賞しています。
歌手としても活動していて、キャラクターソングやOP、EDも多く歌っています。加藤さんがオープニング主題歌を担当した作品には、「異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術」や「化物語」などがあります。
アニメ「まどマギ」キュゥべえの初登場は何話?
キュゥべえが初登場したのは、第1話の冒頭です。まどかの夢の中で、ほむらが魔女に敗北したあと、キュゥべえがまどかに魔法少女になることを提案しました。
この場面は夢の中で、現実で最初に登場するのは、第1話のほむらに追われるシーンです。追い詰められたキュゥべえは、テレパシーのような能力でまどかの脳内に直接語りかけ、助けを求めました。
アニメ「まどマギ」キュゥべえの正体と目的とは?
キュゥべえの正体は「インキュベーター」という地球外生命体です。インキュベーターの目的は、宇宙がエントロピーの枯渇によって寿命を迎えることの抑止。そのために、熱力学に縛られないエネルギーである、魔法少女の魔力を利用しています。
キュゥべえたちの文明はかなりレベルが高く、知的生命体が持つ感情をエネルギーに変換する技術を持っています。しかし、彼らは感情を持ち合わせていないため、自分たちでは感情をエネルギーにすることができません。
そこで彼らが目を付けたのが、地球にいる人類です。とくに第二次成長期にある少女たちの絶望と希望の相転移はエネルギー効率が良く、少女たちの魔力がソウルジェムから燃え尽きてグリーフシードに変わる瞬間に、大量のエネルギーを回収して利用しています。
つまりキュゥべえを始めとするインキュベーターたちは、エネルギーを発生させて回収するために、「願い」という希望を与えて少女たちを魔法少女にし、その後、絶望を蓄積して魔女化させているのです。
アニメ「まどマギ」キュゥべえは最後どうなった?
第12話でまどかが世界を「魔女が存在しない世界」へと作り直しましたが、その後もキュゥべえは登場しています。ただし、魔女が存在しないことで、世界を作り変える以前のキュゥべえとは目的が変わっているようで、この世界では「魔獣」という存在から「呪い」を集めています。ほむらと行動をともにし、魔法少女たちが倒した魔獣から得た呪いを、キュゥべえが回収するというサイクルが成り立っているようです。
キュゥべえを代表する名セリフ
キュゥべえのセリフには、印象的なものが多く残されています。なかでもネットミームとして使われるほど、有名なものが2つあります。どちらもキュゥべえというキャラクターの特徴を端的に表すセリフです。
第1話「僕と契約して、魔法少女になってよ!」
第1話の冒頭にて、キュゥべえがまどかの夢の中で言ったセリフです。ほむらがワルプルギスの夜に敗北した絶望的な状況で、まどかならこの運命を変えられると魔法少女になることを持ち掛けました。
普通の魔法少女作品であればワクワクするような場面ですが、キュゥべえの真の目的を知ってしまうと、笑顔で言っているこのセリフが恐ろしく感じられます。
第6話「わけがわからないよ」
第6話でソウルジェムの正体が判明したあとに、絶望するまどかたちへキュゥべえが放った言葉です。
魔法少女になると魂がソウルジェムへと作り変えられ、肉体はソウルジェムによって動かされる抜け殻になってしまうと知ったまどかたちは、あまりに酷すぎるとキュゥべえを問い詰めます。しかし、キュゥべえは、ソウルジェムは魔女と戦うために最適な魂の形状であり、人間が魂のありかにこだわるのは理解できないと反論。そして「わけがわからないよ」というセリフを放ったのでした。
このセリフから、人間とインキュベーターの価値観が根本からズレていることがわかります。
キュゥべえはかわいい?それとも怖い?
キュゥべえは一見すると、かわいいマスコットキャラクターのように見えます。しかし、X(旧Twitter)では、その正体の恐ろしさから、多くの人が「見た目はかわいいけど怖い…」という印象を持っているようです。
これほどアニメを観る前後で印象が変わるキャラクターは少し珍しいため、驚きの声をあげている人も多くいます。
タコピーがキュゥべえに似てると話題に?
人気アニメの「タコピーの原罪」には、タコのような姿をした「タコピー」というキャラクターが登場します。Xを見ると「タコピーもキュゥべえのようなキャラクターなのではないか」と想像する意見がちらほら見受けられます。
どちらもマスコットのような見た目の地球外生命体で、人間とは違う価値観を持っている点は共通しています。しかし、タコピーは不幸な境遇の少女・しずかとともに過ごすことで徐々に人間の感情を理解するうえに、そもそも「善」を前提として行動しています。そのため、キュゥべえと共通点はあっても、根本的な性質は異なっているといえるでしょう。
実際に「タコピーの原罪」を観て「キュゥべえとは似ていなかった」と印象が変わった人も多いようです。
アニメ「まどマギ」キュゥべえのまとめ
キュゥべえは少女たちの願いを叶えたのちに魔法少女にする、一見マスコットキャラクターのような存在。しかし、本当の目的を知ってしまうと、むしろ「諸悪の根源」ともいえる、観る前と観た後で印象が大きく変わるキャラクターです。
キュゥべえの恐ろしいところは、そもそも感情を持ち合わせていないため、「少女を魔女に育てる」という行為を悪びれずにするところにあります。そもそも「悪」という概念を持っているかすら怪しいため、余計に不気味に映るのかもしれません。
キュゥべえはかわいらしい見た目でありながら、人間とは違う価値観のもとに動く存在です。アニメ「まどマギ」で、ぜひそのギャップや恐ろしさにも注目してみてください。
(C)Magica Quartet/Aniplex,WR
(C)Magica Quartet/Aniplex,Madoka Project


