伊藤氏らがシカやイノシシなどを狩猟する時でも使用するのは散弾銃だ。というのも、ライフル銃は散弾銃を所持してから原則10年経過しないと持つことができないためだ。しかも、警察によって地区ごとのライフル所持者の人数も割り当てられている。つまり、それだけ殺傷能力が高いということだ。また、拳銃の弾丸と比べると直径こそ逆に小さいが、火薬の量などから殺傷能力は比較にならない。

「銃身の中にライフリングという溝が切ってあって、そこを弾がぐぐぐっと来る力で押し出されると回転がかかる。貫通力がすごくある弾になる。弾道も真っ直ぐ飛ぶという状況になるので、当たった時の貫通力が非常に高いので、クマの頭蓋骨に当たってもちゃんと中に届くというか、刺さるという感じになる。機動隊で銃器の対策部隊ですとか、ライフル銃を元々使っている、犯人を狙撃するための部隊にいる方とかは、(狩猟に)近い位置にいると思う」(伊藤氏)

 伊藤氏は今まで害獣駆除を民間の猟友会に全て委託し、民間人である猟友会の後ろに警察がいることに違和感を覚えていたという。

「僕らも警察学校で散々教えられた。警察官の任務というのは、個人の生命、身体、財産を保護するのだと。まさに今、国民の命っていうのが、野生動物に危機に晒されている状況にあると。そういった時に、警察官が積極的に関わるべきなのではないか。逆にそれ以外の方法なんかあるのか」(伊藤氏)

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