日本のアニメ好きを公言するブラジル人ファイターが、まるでマンガのような世界観を披露。聖闘士星矢『ペガサス幻想』で入場して、わずか33秒、怒涛の連打で秒殺KO。長い腕から繰り出される鈍器のような拳に魔裟斗は「ハンマーみたいなパンチだ」と舌を巻き、ファンからも「ペガサス流星拳だ」「コスモを燃やしたスーパーサイヤ人」といった驚きの声が相次いだ。
11月15日、国立代々木競技場第一体育館で行われた「K-1 WORLD MAX 2025」で、ジョナス・サルシチャ(ブラジル)とジョナサン・アイウル(サモア)が激突。試合は衝撃の秒殺劇。開始のゴングから怒涛の連打で、サルシチャがアイウルを一気に飲み込んだ。
-70kgトーナメントの初戦で、大本命のK-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級王者オウヤン・フェン相手にアップセットを演じたサルシチャ。対するアイウルはリザーバーから昇格し、圧勝で初戦を突破したゾーラ・アカピャンが古傷の痛みにより棄権したことに伴い、緊急参戦となった。
サルシチャは「ドラゴンボール」と「聖闘士星矢」の大ファンを公言する日本のアニメオタク。お馴染みとなった入場曲『ペガサス幻想』での登場シーンに、ファンも「選曲いいな」「コスモ感じてきたわ」「この演出で一気にファンになった」と盛り上がる。赤とシルバーのコスチュームも、ペガサス星矢を意識した徹底ぶりだった。
試合は実況の「この試合でも小宇宙(コスモ)が燃え上がるか」の煽りどおり、圧倒的な爆発力の秒殺劇に。開始のゴングと同時にサルシチャが距離を詰め、一切の躊躇なく連打を浴びせる。有無を言わさぬ猛攻でボコボコに殴られたアイウルは、開始わずか8秒でダウン。
目をパチパチしながら復帰するアイウルは「何が起きた?」状態。ABEMAの解説・魔裟斗も「効いてる、効いてる。強い、もうなんかハンマーみたいなパンチだ」と驚きを隠せなかった。
試合再開後、サルシチャは長いリーチの足で顔面へ膝蹴り。「グシャッ」という音とともに体勢を崩したアイウルに、さらに追撃の連打から強烈な右ストレート。2度目のダウンと同時に気持ちが折れた様子を見て、レフェリーが試合をストップした。
試合時間わずか33秒での秒殺KO勝利に、ファンも「強すぎる」「ちょっと待ってよ」「怖すぎだろう」「えぐい膝が入った」と騒然。そして当然ながら「ペガサス流星拳だ」や「コスモを燃やしたスーパーサイヤ人」といったパワーワードが並んだ。
サルシチャはこれで無傷のまま決勝へ進出。激闘続きで満身創痍のダリル・フェルドンク(オランダ)を相手に、この試合でも1ラウンドKO勝ちを収めて圧巻の優勝。働きながら格闘生活を続け、この大会に賭けて仕事を辞めて実家暮らしを選んだ苦労人が、ダークホースから一気にK-1 WORLD MAXの頂点まで駆け上がった。
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