白石も「やっぱりアシㇼパさんを演じさせていただいている私としても、アイヌ文化というものがひとつ大きなポイントだと思います」と続く。
「すべてのものにカムイが宿っていて、どういう想いでひとつひとつの意味を捉えていくかによっても、『ゴールデンカムイ』という作品の展開や感じ方、捉え方が変わってくると思うのですが、それを教えてもらった作品でもありますね」と語る。
さらに「それくらい歴史や文化について知ることもできる作品ですし、小林さんのおっしゃる通り、登場人物の人物像がはっきりと濃いものがあって。バックボーンの描き方も深くて、それ故に哀しい人たちのお話だなって感じる時もありますね」という発言には、小林も同意を示す。
白石は「その分、誰かが誰かに感情移入できる部分もあるんじゃないかなと思いますし、引き込む力がある作品だと思います。最初のころは私たちもごった煮であることが魅力と謳ってきたのですが、後半になればなるほど、それぞれの過去が大事になってきますので、歴史的な流れも描きつつ、登場人物への感情移入もしやすくしてくれている野田先生のストーリー展開は天才的だと感じます」と話をまとめてくれた。
伊藤からは「すでに2人のコメントで出そろっていますが、要は人なんですよ」という前置きで魅力が語られる。
「圧倒的なリアリティがある背景と舞台に、圧倒的なフィクションの人物が出てくるので、変態総集合などと言われていますが、そんな人たちでも実際にいるかもしれないと思わせる歴史的背景と説得力のある舞台のバランスが絶妙だと思うんです」と補足する意見が述べられたのち、「まだ観ていないという方に一気見はおすすめです。ぜひ一気見して自分なりの魅力を見つけてください!」と、まとめてくれた。
足掛け約8年にわたって紡がれてきたTVアニメ『ゴールデンカムイ』の結末に向けてのエピソードを、さまざまな魅力を発見しながらぜひ楽しんでみてほしい。
劇場先行版『ゴールデンカムイ』札幌ビール工場編
【前編】&【後編】大ヒット公開中
配給:WOWOW
(C)野田サトル/集英社・ゴールデンカムイ製作委員会
取材・撮影・テキスト/kato




