<大相撲十一月場所>◇千秋楽◇23日◇福岡・福岡国際センター
関脇・安青錦(安治川)が3敗同士の優勝決定戦で横綱・豊昇龍(立浪)も撃破し、幕内初優勝を遂げた。ウクライナ出身の力士が賜杯を抱くのはこれが初の快挙。わずか3年半で栄冠を手にした直後、花道を引きあげていった安青錦は付け人と力強いハグ。涙でぐしゃぐしゃの顔をした付け人を見るなり、互いに目からあふれ出る涙を拭いながら支度部屋に消えていった。一方、2場所連続で決定戦で涙をのんだ豊昇龍は、悔しさを押し殺すように花道の奥へ。そこでカメラが捉えた付け人の対照的な様子に「これが勝負の世界か」「対照的すぎる」「悔しいよな」といった様々な反響が寄せられた。
初顔合わせから3連敗と安青錦を苦手とする豊昇龍。十四日目に続いて4度目となる決定戦での対決もまた、ほろ苦い結果となった。立ち合い頭からぶつかっていくも、背後を取られ、送り投げで4連敗を喫した。自身3度目、横綱としては初となる賜杯にまたしても手が届かなかった。
取組後、深々と土俵に向かって礼をして花道を下がっていった豊昇龍。失意の横綱を迎えた付け人もまた、口をぐっとかたく結び、表情を変えずにただただ悔しさをにじませた。そんな花道奥の様子が中継カメラに捉えられると、あまりにも対照的な様子に「これが勝負の世界か」「対照的すぎる」といった反応が多数寄せられた。
結び後には審判部が場所後に臨時理事会の招集を八角理事長に要請し、理事長も承認したと報じられた。三役で3場所、33勝という大関昇進の目安はある。最近では三役に上がって2場所で大関に昇進した照ノ富士(現・伊勢ヶ濱親方)、栃ノ心の先例もある。2026年初場所では、リベンジを期す横綱・豊昇龍と新大関・安青錦の激突が見どころの一つになりそうだ。(ABEMA/大相撲チャンネル)
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