就任後、初めての党首討論に臨んだ高市早苗総理。その中で“議員定数削減”についても議論された。しかし、政治分野のジェンダー不平等の解消を目指す「FIFTYS PROJECT」代表の能條桃子氏は、この議員定数削減は女性議員に影響を及ぼすと指摘する。
党首討論では、高市総理が13年前の安倍晋三元総理と立憲の野田佳彦代表の“約束”(議員定数削減を条件に衆院解散を決断)を持ち出し、野田代表に対応を求めた。自民党と日本維新の会が今国会で目指している衆院議員の1割削減の法案成立への呼び水となるのだろうか。
能條氏は、「この議員定数削減というのは、『政治家はこんなにいらないのではないか』というところから始まっていると思うが、なぜ政治家はこんなにいらないと思うのかというと、国民の代表性を担保できていないから、こんなに同じような人がいっぱいいてもしょうがないみたいなところで、政治への信頼が欠如しているからこそ生まれる議論だと思う。
ただ、人口当たりの数で他の国と比べた時に、日本の議員がすごく多いわけでもない。むしろ、標準よりは少ないくらいの人数なので、議員定数削減をしたところで、本当に私たちの生活がよくなることに繋がるのかと疑問に思う。また、削減した時にどういう議員が国会の場から消えていくのかを考えると、より多様でマイノリティ、多くの賛成は得られないけれど大事な意見を代弁する人たちの声から消えていくのではないか。そういうところを心配している」と語った。
比例の人数を減らすことで女性議員の割合が下がる可能性
