【WRC 世界ラリー選手権】第14戦 ラリー・サウジアラビア
WRC(世界ラリー選手権)の第14戦が11月29日までサウジアラビアで開催され、ダカールラリーのレジェンドドライバーが半壊したマシンで迫力の走りを見せつけ、ファンや関係者を沸かせた。
初開催となるラリー・サウジアラビアは、今季最終戦ということでドライバー王者争いに視線が集まっているが、ひとりのレジェンドドライバーの存在も大会の盛り上げに貢献している。フォード・Mスポーツからスポット参戦した54歳のカタール人、ナセル・アルアティヤだ。
アルアティヤは、世界で最も過酷と言われる「ダカール・ラリー」で5度の総合優勝を果たしたカタールの英雄。現在のダカール・ラリーはサウジアラビアなどで開催されているため、砂漠での走りにもこれ以上ないくらい慣れている。中東出身の伝説的ドライバーということで、彼が走ると各ステージとも盛り上がりを見せているが、SS5ではさらに関心を集めた。ここは本格的な砂漠エリアで、砂に包まれた路面は非常に柔らかく、マシンバランスを取るのが難しいステージだったが、アル・アティヤが激しいジャンプを披露して着地した瞬間に、なんとリアのハッチゲートが外れてしまったのだ。
しかしアル・アティヤはこのアクシデントを物ともせず、そのまま激走を続けてステージをフィニッシュ。もちろんここは砂漠のなかのコースということで、車内には大量の砂が入ってしまった。実況の菱沼アナウンサーも「砂かぶりながら走り続けました!」と言及している。
この様子はWRCの公式Xでも取り上げられており、ハッチゲートが外れた状態のアル・アティヤのマシンの写真には、「軽量化レベル100」というユーモラスなコメントも付けられている。このポストは(日本時間)30日の時点で2.6万回表示され、ファンの関心を集めている。(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2025』/(C)WRC)
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