福田が強くなったきっかけは、福田が中学受験を控えていた時期に父が50代の若さで若年性アルツハイマーになったこと。福田は留学も視野に入れていたが、「留学に行ったら父に忘れられてしまう」と躊躇し、迷いが生まれた。

 そんな福田の背中を押したのは母だった。母は「萌ちゃんが前に進むと思ってくれるのが家族にとっての光。行っておいで」と福田を送り出した。

 福田が日本に戻ってくると、父は症状が進行し仕事ができない状態。施設に世話になっていた父に「あなたは誰?」と言われたこともあるという。

 長い闘病の末、福田が23歳の時に父が他界。福田は「辛かったですね。人の一生って短いなと。自分の中で大きな価値観の変化が起きた。人生は短いんだからやったもん勝ちだ、という意識がそこから生まれた」と語った。

 一見振り回されているように見えても、しなやかに人生を楽しんでいる福田。自分を花に例えると「タンポポ」と明かし、「“どこに行っても私は咲くんだ”。そういう生き方が私は好き」と前を向いた。