海外で話題となった“もう1つの理由”とは?

マッサージの世界大会で総合優勝
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 海外で話題になっている理由はそれだけではない。今年、日本で行われたマッサージの世界大会に、太郎さんは唯一の理容師として出場した。結果はなんと総合優勝。「マッサージ世界一」に輝いたのだ。するとすぐに世界中から連絡が来た。

「すさまじい反響。パリや台湾、香港、ブルガリアとか、海外からのオファーが非常に多い」

 世界一の技を求めて世界中から講習会の依頼が殺到しているほか、現地へ「お店を出さないか」との誘いもあるという。様々な国を訪れた太郎さんは、日本の理容について次のように話す。

「いろいろな国に行ってきたが、日本は世界一。カットの技術、サービス、特にシャンプー、ヘッドマッサージ、顔そり、お客様の癒やしの技術に関しては、日本が一番だと思う。どんどん日本の技術が世界へ行けたらいいなというのはある」

 YouTubeやInstagramなど、SNSを駆使して世界へと活躍の場を広げる太郎さん。それを支える一人が、地元・葉山の同級生だ。

 この日、髪を切ってもらっていたのは株式会社TARO 取締役の廣瀬裕哉さん。太郎さんが世界進出を見据えて今年立ち上げた会社で、取締役を務めている。

「中学校の同級生で同じバスケ部だった。自分が携わっているHPや集客管理などで手伝えると話が進んだ。お互い古くからの仲のため何を考えているか大体分かるし、『こうしたい』に共感できる思いがたくさんある」(廣瀬裕哉さん)

 そして太郎さんの仕事ぶりを見つめているのは、共に店で働く父親、3代目の昌男さんだ。

「(自分のお客さんは)90%以上ほとんど口コミ。それ以外何もない。(息子を見ていると)うまいこと集客しやがんなくらいの思い」(3代目 山口昌男さん)

太郎さんが考える“今後の挑戦”とは? 
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