11日の衆議院予算委員会で、立憲民主党の亀井亜紀子議員が高市早苗総理に「少子化政策はなぜ失敗したのか」と迫った。
【映像】「少子化政策はなぜ失敗したのか」について、高市総理の発言
亀井議員は、「総理所信それからこの補正の質疑を通してあまり話題に上らなかったのが人口減少問題だと思います。総理所信、20ページの中で人口減少の問題が出てきたのって14ページなんですね。半分よりあとなんです。そこで総理おっしゃったのは『日本の最大の問題は人口減少であるとの認識に立ち、子供・子育て政策を含む人口減少対策を“検討していく体制”を構築します』。今ごろ“検討していく体制”を構築するんですかと、私正直これ聞いてがくっときました。1.57ショック、合計特殊出生率が1.57で社会が騒いだのが1990年でそこからもう35年たってます。その間少子化対策が失敗してきたから今の現実があって、人口減少が進んでいて、そして2024年度の合計特殊出生率は1.15です」と指摘し、「総理に伺いたいんですけれども、この間なぜ少子化政策が失敗してきたのでしょうか。そしてどのように変えていけばよいとお考えですか」と追及した。
高市総理は「少子化政策の失敗というよりはですね、やっぱり未婚化・晩婚化による結婚の減少、それから夫婦の子ども数の減少これが要因だと思います。それから結婚の減少に関してはこれは割と自由に個人の選択で生きていきましょうという社会の風潮もありましょうし、やっぱり経済的な不安これが非常に若い方に関しては大きいんだろうと思っております。先ほど私の所信の中に後ろの方にちょっと出てきたところだとおっしゃいましたけれども、今回の総理になりたての最初の所信というのは、私は今回の臨時国会これに対応する特に補正、経済対策にできるだけ絞り込もうとしました。また1月にしっかりと総合的にもう少し長い演説をさせていただきます」と答えた。
続けて今後の対応について「私が今考えてますのは、“給付付き税額控除”これも制度設計に早期に着手をしますし、それから今やってます“こども未来戦略の加速化プラン”これを着実に実行していく。もう1つはこれはもう長い間の検討事項で私の夢でもあったんですが、“柔軟な働き方の推進”を進めるとともに、“安全で質の高いベビーシッター”の利用を促進する、それから企業の活力を生かした企業主導型の例えば“放課後の対応”ですね、保育はあってもなかなか放課後の対応ができてませんので、こういったことも推進していく、さまざまやっていきたいことがございます」と答えた。
これに対し亀井議員は「今少子化の原因として未婚化ということをおっしゃったんですけれども、それで高市総理が総裁に選ばれたときの発言を思い出しました。『働いて働いて働いて働いて働いてまいります』という、今年の流行語大賞にもなりましたけれども、あの発言は私にとっては衝撃でした。どういう意味かと言いますと、1つは私を含めて多くの女性が社会で働いていく上でそこまで働かなきゃいけないんですかということが1つ。それからもう1つはやっぱり今まで少子化対策が失敗してきた原因の1つとして、政治の世界に女性が少なくて、男性が中心となって少子化対策を作ってきたから失敗したのではないか、という思いがあったんですけれども、そこ、総理が『ワーク・ライフ・バランスを捨てます、で、働きます』と言われるとこれ何かこう、人口減少まっしぐらのような気がいたしましてちょっと不安になったんですけれども、ワーク・ライフ・バランスについてはどのようにお考えでしょうか」と質問。
高市総理は「それはすごく大事なことだと思ってます。あれは私自身が国家の経営者として、そういうぐらいの意気込みで働かなきゃいけない、それは社員を守るために寝食を忘れて働く経営者の方もいらっしゃいます。そういう思いで申し上げました。少子化対策、特に男性も女性も“共育て”一緒に育てていくこういう環境をつくっていこうと思うと、フレキシブルの働き方ってものすごく大事です。それフレックスタイムも、テレワークもそうです。それから短時間働ける、そしてまたお住まいの地域で働けるそういった形の正社員を増やしていくことも必要です。ですからワーク・ライフ・バランス、これはとっても大事だと思っております」と答えた。
亀井議員は「総理が本当に災害の対応ですとかもうほんとに働いていらっしゃることについては心から敬意を表します。ただそれは誰もができることじゃないのでやっぱり多くの女性に希望を持たせていただきたいので、ワーク・ライフ・バランスについてもご配慮いただきたくお願いいたします」と述べて締めくくった。(『ABEMA NEWS』より)
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