一世を風靡したヒールユニット“ダメージCTRL”の仲間から一転、日本人レスラーならではの上下関係も絡む面倒な対立関係へと発展したイヨとカイリ。10月の「RAW」ではアスカのアシストも絡み、カイリが金星を挙げた経緯がある。
今回は、そのときカイリが放ったエプロンでの危険技への“意趣返し”とも言える非情な一撃が試合の流れを変えることとなった。
互いの手の内を知り尽くした一進一退の攻防は、リング際で急転する。まずカイリがエプロン上で「アラバマ・スラム」を狙う。この技は前回の試合で、カイリの後頭部をエプロンに直撃させる“あわや”の危険技として賛否を呼んだ場面でもあったが、この日は迷いもあったか、ショルダースルーへ切り替える。
イヨをエプロンへ叩きつけ「やったどー」アピールを見せるカイリ。しかし、これを回避したイヨは一瞬の隙を逃さない。アピールに気を取られたカイリの背後から、硬いエプロンめがけて直下式ジャーマン・スープレックスを敢行。狭いエリアにもかかわらず完璧なフォームで決まり、「ドン」と生々しい衝撃音が響くと、カイリは場外に崩れ落ちて大の字となった。
この戦慄の一撃で試合の流れは完全にイヨへと傾いた。凄惨なシーンにファンは騒然。「今の音やばい」「エプロンでジャーマンは反則級」「あっぶね…」といった声が次々と寄せられた。また、カイリのアピール直後の暗転ぶりには「完全に不意打ち」「アラバマ・スラムの倍返し来た」と、イヨの冷徹な判断力と過激さを称える声も目立った。
終盤は、カイリ側のセコンド・アスカの介入をイヨの盟友リア・リプリーが排除する展開に。最後はイヨが必殺の「オーバー・ザ・ムーンサルト」を完璧に決め、ピンフォールを奪取し見事リベンジ成功。危険を顧みない攻防と、セコンドを含めた総力戦を制したイヨとリアは、次なる標的をアスカ&カイリの“カブキ・ウォリアーズ”が保持する女子タッグ王座へと定め、王座戦線への大きな弾みをつけた。(ABEMA/WWE『RAW』)
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