
急速に発達した低気圧の影響で、北海道は記録的な大雪となりました。最大で約3万6000戸が停電するなど影響も広がっています。
【画像】「布団にくるまって厚着して」“記録的大雪”最大約3万6000戸が停電 北海道
最大3万6000戸が停電…学校も休校
一夜にして、一気に降り積もりました。
雪かきする住民
「14日はそんなに積もってない」
(Q.住宅の壁にも雪が付いている)
「湿っているからじゃないか。重たい」

水分を含んだ雪が付着した電線が、重みで垂れ下がります。北海道内では最大で約3万6000戸が停電しました。釧路市では、休校になった小学校も。
学校関係者
(Q.パソコンとかも)
「全て起動していない」

廊下は薄暗く、教室の明かりもつきません。
学校関係者
「15日中に除雪を終わらせて、何とか16日には登校できるようにしたい」
家にいても、電気で制御する暖房器具は頼れません。

自宅が停電した人
「寒いから防寒ズボン、防寒ジャンパー。どうすることもできないよ。七輪で暖を取るしかない」
タイヤが埋もれてしまった車を、通りがかった車が助けます。
男性
「雨降ったんです。雨まじりで(雪が)重たくて。やっと出てきた」
(Q.12月にこれだけ一気に降るのは)
「初めて。いつもだったらクリスマスくらいまで雪降らないから」
冬の嵐で“観測史上最大”相次ぐ

オホーツク海から吹き込んだ“冬の嵐”。上標津では最大瞬間風速40.5メートル、観測史上最大の暴風です。湧別町では、街路樹が電線を巻き込んで倒れ、道路を塞ぎます。北見市の最深積雪53センチは平年の3.5倍です。15日は、北海道の各地で観測記録が更新されています。遠軽では14日午後8時~15日午前8時までの12時間で60センチの雪が降りました。観測史上最大です。
雪かきする住民
「前の晩にも2回除雪して、今朝起きてこれなので。なかなか体力を使うことなので大変ですね」
湿った重い雪で除雪が難航。JRによると、札幌~釧路を結ぶ特急おおぞらなど、合わせて104本が運休になりました。
“重い雪”で電線切断…地元企業は

停電は、夕方になっても続いていました。雪国でも“経験のない”事態に、地域の建設会社が動きます。備蓄しているストーブやカイロを、停電で暖房が使えない市民に貸し出すことをSNSなどで知らせました。
自宅が停電した人
(Q.どうやって暖を取っている)
「今は寝室で、子どもも臨時休校になったので、布団に3人でくるまって厚着して」

村井建設 中岡裕二さん
「ある程度の大雪になるのかな、風も強いのかなと思ってはいたが、ここまでとは思っていなかった」
(Q.釧路で電気を使えないと)
「大変です。すごく大変。特にこういう冬場は」
(Q.暖を取れない)
「仰る通り」
避難所も開設…復旧作業続く
夜、真っ暗な住宅街で、懐中電灯を手に歩く住民に出会いました。

自宅が停電した人
(Q.電気はつかない)
「真っ暗。ろうそくを今つけています」
(Q.暖はどうですか)
「取れていない」
釧路市では一時、避難所を4カ所開設しました。家に向かうと。

自宅が停電した人
(Q.電気ついた)
「ついちゃった」
(Q.今ちょうどつきましたよ)
「うん」
北海道では今も懸命の復旧作業が続いています。

自宅が停電した人
「ほっとした。電気ないとね」
(Q.何時間ぶりですか)
「14日の午後11時くらいから、ついたり消えたりが始まったから。何時間なんだろう。半日以上だよね」
生活への影響が長引く“重い雪”になった理由。釧路などの太平洋側で、この時期としては高めの気温となったことで、湿った大雪となりました。
