■「監査役としての有用性」と哲学者の展望
近畿大学 情報学研究所 所長の夏野剛氏は、当初は懐疑的であったが 、佐々木氏が「監査役」として独立した権限を持っている点を聞くと、その有用性を高く評価した 。 「今、ガバナンスやコンプライアンスとか厳しくなると、監査役的なところに弁護士や会計士を入れるが、現行のルールの中でどう整理するかであれば、外部の弁護士事務所、会計事務所に聞けば分かる」と、企業内にいる必要性が低いと感じている 。
その上で「不祥事対応などは、法律や会計ルールでバサッと切っても解決にならないことが多い。監査役の仕事は企業のモラルや社会全体の成り行き、どういうモチベーションで各ピースが動いているかを見ながら考えなければならない非常に難しいもの。そこを弁護士や会計士という現行ルールの専門家ではなく、哲学者が担うのはアリだと思った」 。
また、ひろゆき氏は「答えもないし、哲学者も優秀ではないけれど、いろいろ議論して話を進めていく役割として『異質なものが必要だよね』という認識が広まってきたレベルの話ではないか」と語っていた 。
(『ABEMA Prime』より)

