由梨をブレイクさせたい児玉社長は、事務所の力を使ってJBSテレビの4月期水曜9時枠ドラマの主演に抜擢。あまりにも早急すぎる大役に不安を抱える由梨だったが、有無を言わせぬ児玉社長の猛プッシュを受け入れざるを得なかった。そんな由梨の身を案じた咲は児玉社長に時期尚早と反論するも、一喝されて由梨の担当から外されてしまう。

 だが咲の懸念は的中。由梨が主演したドラマは大滑り&酷評、週刊誌で面白おかしく書き立てられてしまう。そして業界内外からのバッシングに晒された由梨は、精神的に追い詰められて自殺。しかし責任を負うべきはずの児玉社長は保身に走り、KODAMAプロ御用記者を使って、「女優・原由梨の自殺原因は実父との金銭トラブル」であるとするスキャンダル記事を書かせるのだった。

 自らの判断ミスを認めず、体面のために真実を捻じ曲げ葬り去る。個人の人生、命をも簡単に破壊する芸能界の闇。この悲劇を引き金に咲はKODAMAプロを去ったわけだが、その後も悪しき慣習は継続され、その刃は咲たちに向けられた。そして炙り出された大物俳優の性加害事件。芸能界に希望の光は差すのか?

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