参政党の神谷宗幣代表は25日の会見で、いずれも元自民党の中川俊直・元衆院議員と宇都隆史・元参院議員が入党し、政調会長補佐に就任したと発表した。候補者ではなくスタッフとしての入党だという。
【映像】「父は20日くらい口きいてくれない」→記者笑い(実際の様子)
中川俊直氏の父は、元自民党幹事長の中川秀直氏。俊直氏は父の地盤・広島4区を受け継ぎ2012年の衆院選で初当選したが、その後女性スキャンダルで自民党を離党。2021年衆院選は無所属で立候補し、落選した。
会見で中川俊直氏は「神谷代表より要請をいただきまして、党政調会長補佐として入党させていただく運びに至りました。私も8年前に一敗地に塗れる大失敗をしまして、もう政治の世界いっさい関わらずに卒業しようということで日々の生活を送っていた。食べていかなくちゃいけないということで、2年あまり物流業界で時給1500円のアルバイトしたり、趣味の延長線でもあるが舞台役者として日々活動していた。バイトが終わったあとバイトの仲間とコンビニ行ってイートイン・スペースでビールを飲んだりとか、若い演者の子たちが大きな夢を持って日々の生活は建設業、コンビニのバイトなど非正規で働いている姿も国民目線でまざまざと拝見させてもらった。なぜこんなに今最高税収なのにちょこちょこ増税するんだろうとか、非正規ばっかり増えてなんで大手企業最高益なのにとか、そういう思いを持ってきた。参政党にお誘いをいただいて、多くのことを思い悩みながら神谷代表と直接話して、神谷代表の熱い情熱が響いてまいりましたし、これからの時代、草の根の個の政治というものが非常に大事ではないかと思った。各種団体とか企業の思いを税制とか予算に反映するのではなく、必死に生きる人の思いをしっかり反映させた政策に移っていかなくてはいけないと思っている。微力ですけど力を尽くして、皆さんとともに日本国を良くしたい。卒業した気持ちでいっぱいだったが、再度立ち上がる決意をもったしだいだ」と述べた。
その後記者が「ご自身も国政には関わらないという思いだったということですが、党のほうから誘われて、代表のどういう言葉に心を動かされて、何が自分にできると思われたのか?」と質問。
中川氏は「本当に自らが一敗地に塗れているので、政治の世界に一切かかわらないという気持ちでいました。しかしある方を通じて神谷代表に会ってみないかというお話をいただいて、代表のほうから何も全員に声をかけているわけではないんだと、人間性とか、さらには政策実行力とか、そうしたもので党に必要な人に声をかけているんだというお誘いもいただきました。 しかし一方で、私も家族がありますし、また父は自民党の幹事長を務めておりましたので、当然そんなことは許されないという反対の立場でありました。そういったところも踏まえて辞退も再三させていただいたんですけれども、やっぱり本当に代表のほうから『一緒になって日本を変えていこうよ』と、やっぱり本当になかなか草の根の国民の思いというのが伝わらないんだというのも直接お話をさせていただき、そういったものを本当に政策に反映をしていきながら、少子高齢化の日本をどういうふうに解決していくんだとか、そういった熱い思いをしっかりと聞かせていただきながら、なんか本当に人たらしなんですよね、代表は。人間力にやられました。そして、この人本当に男にしたいなって心から思うようになりました」と答えた。
さらに「もちろん父は経済成長戦略で上げ潮路線というのを掲げて、強い成長の上に優しい社会が実現できるということで、当時から本当に緊縮財政派と戦ってきた政治家でもあります。そういった思いというのは実際、実行できるのは参政党の方なんじゃないかなと。父も反対はしているんですけれども、これから私自身がしっかりとこのチームの末席に加えていただきながら、参政党の皆さんとともに新たな方向性で、より良い日本というのを子どもたちに残していけるような、そんな活動を通じて理解をしてもらえるのではないかと、こうした結論に至って入党させていただいた」と述べた。
記者がさらに「お父様は反対とのことだが、説得されたのか」と質問すると、中川氏は「父とはですね、今も20日くらいまったく口をきいてもらっていない状況なんですけど」と話すと、記者からは笑いもこぼれた。中川氏は続けて「チームの中でしっかりと仕事で頑張っていけば、理解をしてくれるのではないかということを思っています」と述べた。
さらに「父がやっぱり反対しているのというのは、やっぱり自民党の幹事長を務めてきた人間でもあります。私自身も5年間自民党で国会議員としてお世話になって、そういったところで、他党で活動するのはいかがなものか、これが一番大きな反対の理由だったと思います」とも語った。
かつての女性スキャンダルについても厳しい質問が飛んだ。
「中川さんなんですけど、やはりかつての不祥事を見ますと、衆院議員との密会(不倫)や嫌がらせメール、重婚ストーカー疑惑とか、集団レイプ疑惑とか、さまざま報じられていました。 このことについて今現在反省とかですね、もしくは事実無根だという点があるのか、それについての見解と、こういったことを含めて神谷さんは分かった上での勧誘だったと思うんですけど、それはなぜなのか」と記者が質問。
中川氏は、「今お話しいただいた中で、私も当時の記者会見から散々ご説明させていただいた件なんですけれども、フライデーの件(集団レイプ疑惑報道)は、取材対象者というのが広島では有名な詐欺師でして、全くの事実無根をそのまま記事にされて、本当名誉棄損で訴えたいなということも思ったんですけれども、それも会見の際に当時、明確にさせていただきました」とレイプ疑惑は事実無根だと強調。
続けて“重婚ストーカー疑惑”について「本当に私の不徳でですね、会社員時代の同僚の女性と不適切な関係にあったのは事実で、その中で様々報道されましたけれども、これも私の中では様々言い分があります。直接お詫びしに行ったら警察呼ばれて騒動にされてしまったとか、直接話に行きたいなと思っていたところで、そういったところもありました」と釈明した。
さらに衆院議員(当時)との密会不倫疑惑について「今こうした関係なんだよって話を盛ってしまってですね、当時の相手女性に対して話したことが週刊誌に出てしまった」と釈明した。
続けて「それもこれも本当に自らの不徳で、本当に人間という自らの不徳を恥じて生きてきた8年間で、本当にこれからまたこちらの世界に戻るのであればですね、より自らを律して、懸命に精進していきたいということを思っています」と述べた。
神谷代表は「中川さん今お話になったようなことは、私はあまり深く突っ込んでおりません。ただ、もう我々本気で人生かけて新しい党まで作ってやってますので、その気持ちは裏切らないでいただきたいということはメッセージを送りました。中川さんに限らず、いろんな議員さん、地方議員も含めてですね、いろんなやらかしはいっぱいあります。 私も過去にいっぱい失言とか、怒られることもあります。けれどもそれで全員外していったら、誰も残りません。失敗したからこそですね、反省してきちっと立たせていくということもできるわけで、一回失敗したらもう表には立てないという社会は私は良くないなというふうに思っています。ダメなものはダメです。けれどもそれを反省し、しっかりと反省期間を置いて、再度頑張りたいという気持ちは、私は信頼したいなと思っている。そういう気持ちで過去のことはわかった上でお誘いしている」と述べた。(ABEMA NEWS)
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