一方のアムロは、シールドで防がれた瞬間に「避けた!?」と声を上げる。裏を返せば、それだけ“当たる前提”で仕掛けていたということだ。全方向に逃げ場のある宇宙空間で、相手の行動をそこまで読み切っている事実が、何より恐ろしい。
このシーンが印象的なのは、アムロが圧倒的な武装で押し切ったわけではない点にある。機体性能や火力ではなく、「次に何をするか」を理解し、その一手先を取る――ニュータイプの能力が、もっとも純粋な形で表現された瞬間と言っていいだろう。
アムロとシャアの最終決戦は、派手な演出だけでなく、こうした一瞬の駆け引きの積み重ねで成り立っている。だからこそ『逆襲のシャア』は、何度見返しても新たな発見があるのだ。
劇場版「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」は1988年3月に公開。劇場オリジナル作品として制作された初のガンダム映画で、「機動戦士ガンダム」の14年後の宇宙世紀0093年が舞台。アニメ「機動戦士ガンダム」はサンライズ制作のロボットアニメで、富野由悠季監督が手掛けた作品。“リアルロボットアニメ”という新ジャンルを開拓し、以後のロボットアニメに多大な影響を与えた。放送当時の視聴率は振るわなかったが、再放送や劇場版の公開で人気が急上昇すると、「ガンプラ」ブームも生まれた。以降のガンダムシリーズや、スピンオフなどの派生作品も多数制作され、現在も高い人気を誇る。
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