料理に興味を持ったきっかけについて、タモリは幼少期に育てられた祖父母の影響を挙げた。「小学校2〜3年の時ですかね。僕、じいさんばあさん育ちなんですよ」といい、昔気質の祖父は「お湯を沸かすくらいしかしない」人物だったが、料理上手だった祖母から「これからの男は、女房がいない時に料理できるようにしておかなきゃいけない」と諭されたという。

 祖母からは「作らなくてもいいから、私がやっているのを見ておきなさい」と言われ、タモリは調理する姿をずっと観察していた。実際に自分で作ることはなかったが、「大学に入って、同級生と3人で同じ下宿にいたとき、お金がないんで、『じゃあ作ろうよ』ということになって、その時に味噌汁の出汁の取り方とか全部頭に入ってた」。その結果、大体の料理を作ることができ、友人たちからは「尊敬された」と振り返った。

祖母の思い出の味