小泉防衛大臣
【映像】自衛隊への理解を求める小泉防衛大臣(実際の様子)
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 小泉進次郎防衛大臣は8日、訪問先の沖縄で、中国軍機によるレーダー照射事案で照射を受けた自衛隊のパイロットらと懇談した。その後の会見では自衛隊の活動に理解を求め、「心ない抗議活動での声なども、防衛大臣としては黙っているわけにはいきません」などと述べた。

【映像】自衛隊への理解を求める小泉防衛大臣(実際の様子)

 懇談後の会見で小泉大臣は「本日の部隊挨拶においては、先月発生した中国軍機による自衛隊機に対するレーダー照射事案で、実際に約30分間にわたり断続的にレーダー照射を受け、緊張が強いられる状況においても冷静に任務を遂行したパイロット、そしてそのパイロットを支え続けた地上クルーとも懇談しました。隊員からは当時の状況やそのときの思いについて直接話を伺い、私からはそのような状況においても、冷静かつ毅然と任務を遂行してくれたことに感謝を伝えるとともに、これからも国民の生命と平和な暮らし、そしてその基盤となる我が国の領土・領海・領空を守り抜くために任務に励んでほしいと激励しました。なお私から、隊員にどういったことを望むかと、世の中に届けたいことは何かありますかと、そういった問いかけもしました。そしてその隊員から言われたことは、やはり今、年間で約400回スクランブルをやっていますが、このスクランブルの隊員にとっての負荷、そしてそれが与える心身ともに対する疲労・負担はやはり大きなものなので、この当たり前になっているようなスクランブルを、当たり前に思わないで、どれだけ今厳しい安全保障環境の中で日々24時間365日、任務を遂行しているかという、その一端でも世の中の皆さんに伝えてもらえたら、理解してもらえたらと、そういった思いを聞きまして、改めてその隊員の一人一人の崇高な任務をご理解いただけなければいけません」と話した。

 さらに「私はその後、その隊員のご家族とも会いました。お子さんとも会いました。やはり家族やお子さんに対して心ない抗議活動での声なども、防衛大臣としては黙っているわけにはいきませんから、そういったことについても引き続き、きょうは関係団体の皆さんにも新たな声もいただきましたから、一つひとつそういった心ない声に対しては、私自らも、このようなことを世の中の皆さんに共有していただいて、そういった心ない声ではなくて、応援の声がより自衛隊に対して、家族に対しても広がっていくような社会に変えていかなければいけないと、その思いを新たにしたところであります。心から誇りに思います」と述べ、自衛隊への理解を求めた。

 これに対し記者が「大臣は自衛隊への抗議活動を批判しているが、沖縄における自衛隊への抗議活動は、先の大戦での凄惨な地上戦が背景にある。そのため市民の抗議活動を批判するのではなく、自衛隊の活動に対し丁寧に理解を求めることが必要と考えるが、大臣は沖縄における自衛隊への抗議活動が起きる背景をどう理解しているか?」と質問。

 小泉大臣は「防衛省・自衛隊のさまざまな活動については国民の皆様の中にもさまざまなご意見があると承知しており、反対の立場も含めこうしたご意見を持ち、それを表明すること自体を否定するものではありません。また沖縄は先の大戦末期において、県民を巻き込んだ凄惨な地上戦が行われ、軍民合わせて20万人もの多くの尊い命が奪われるなど筆舌に尽くし難い苦難を経験されたと認識しています。そのうえで、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境において、私が今回の出張でも出会った現場で活動する自衛隊員一人ひとりは国民の生命と平和な暮らしを守るために、また地域社会、国民と自衛隊相互の信頼をより一層深めるために、日夜さまざまな活動に懸命に取り組んできていることも、また事実であります。こうした中できょう隊員の皆さんの活動や家族を支える協力団体の方々から聞いた新たな声でありますが、昨年1月、那覇市の市立小学校で予定されていた航空自衛隊の音楽隊の演奏が「軍事的象徴が教育現場に持ち込まれる」などという反対によって直前で中止になったことを聞きました。この小学校は自衛隊員のお子さんも通われている学校であったと聞いています。私としてはこういった実情を聞いて、そしてその関係団体の皆さんから、こういった現実があるということを大臣から世の中に、そしてメディアの皆さんにも共有してもらいたいと、そういったことを受けてこのようにきょうはお話をさせていただいております」と答えた。

 続けて「『平和な島に迷彩服はいらない』とか『観光の島に自衛隊はいらない』という心ない言葉が自衛隊に向けられているとも聞いています。しかしその平和を守るためには、自衛隊が不可欠であり、また観光が成り立つのは、自衛隊が24時間365日体制で我が国周辺海空域の警戒監視をしているからにほかなりません。また平和な島、観光の島にもいつ災害が起きるかわかりません。災害が起きた時に人命救助や物資輸送を行うのも、また迷彩服を着た自衛隊員であります。私が先頭に立ちまして、こうした理解を広めていくための情報発信を引き続き強化していきたいと思います」と述べた。(ABEMA NEWS)

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