■「1年ぶりの会話」に追い詰められる当事者のリアル

大岡さん
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 番組が取材した大岡さん(74)は昨年、熟年離婚によって家族を失い、近隣住民との交流も一切ない。「(会話は)1年ぶり。一切誰とも口を聞くことない。本当の一人ぼっち」と語る。人恋しさからか「次に宗教の勧誘の人がきたら誘い込んじゃおうかなと。30分、1時間しっかり話してくれるから」と、“話し相手”を求めていた。

 シニア生活文化研究所代表理事の小谷みどり氏は、独居男性の6人に1人が「2週間に1度も会話をしない」というデータについて、その背景にあるコミュニケーションスタイルを指摘する。「昔、『男は黙ってなんとか』というフレーズが流行った。今のシニアの男性は、おしゃべりはよくない、寡黙な男がいいというイメージがある」。

 小谷氏によれば、現役時代の仕事を通じて培われた「簡潔にしゃべる・余計なことは言わない」という姿勢が、退職後の生活では裏目に出るという。「おしゃべりは本当に『雑談力』だと思う。どうでもいいことをしゃべる能力があるか。そういう意味では、男性の方が(女性より)劣っている方が多い」。

 友人関係の築き方についても、「肩書き」に依存する男性の危うさを指摘する。「自分の話をしないと仲良くなれない。どこかの会社の部長をやっていましたみたいな話ではなく、自分の趣味であるとか、興味を持っている話とか、そういう話をいかにできるか」だと説明。「肩書きがなくなった時に、自分は何者なのか、自分自身がどういう人間なのかをいかに自己開示できるか。それが雑談の第一歩だ」とした。

■男性に乏しい「雑談力」
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