いったいなぜ、殺害にまで発展してしまったのか。元徳島県警捜査1課警部の秋山博康氏は、「昔からの知り合いがビジネスを一緒にやるというのは、事件が付き物だ。自宅へ入り込んで犯行に及んでいる。しかし、お金をとったような物色がない。被害者が独り住まいと知っていて、被害者を一方的に狙っている。ずっと恨んでの犯行だと思う」と推理する。
秋山氏は、殺害現場となった河嶋さんの自宅マンションに向かった。「防犯カメラがあそこにある。防犯カメラの位置も犯人は知っていたと思う。だからここから入っていない」。
捜査関係者によると、河嶋さんはダイニングキッチンで、血だらけの状態でうつ伏せに倒れており、首や腹、太ももなどに刃物で刺されたような傷跡が10カ所以上あったという。
山中容疑者は事件当日、マンションの裏口から出入りし、さらに殺害前後に着替えていたこともわかっている。そして、部屋は施錠されたままの状態で、いわゆる「密室殺人」となっていた。秋山氏は「裏口を知っているということは、現場をよく知っている人が犯人。計画的な犯行だ、間違いなく」と話す。
河嶋さんと同じマンションの住人は「自殺かと思った。最初は。コロナの時大変って言ってたから」と振り返る。顔見知りなんですね?と尋ねると、住人は「顔見知り。うちに挨拶に見えましたから」と答え、犯人のほうは知らない?との問いには「知らない。顔も形も」とした。被害者はいい方だった?との問いかけには、「私としては……。仕事関係の方にはどうかはわからないけど、私には挨拶もしたし、いつもニコニコ。『またお会いしたわね』みたいな」と話した。
「殺すつもりはなかった」殺意の認定はされる?
