両腕を広げて「かかってこいよ」アピールから、怒涛の2ダウンで衝撃KO。劇的な決着に「スピードが違いすぎる」など驚きの声が上がった。
1月25日、後楽園ホールで開催された「Krush.184」。第10代Krushバンタム級王座決定トーナメント1回戦、大平龍(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)対 松谷梛(キャピタルレイズ fighting GlaNz池袋)の一戦は、大平が2度のダウンを奪って1ラウンド2分50秒でKO勝利。成長著しい18歳を相手に、勢いで上回る大平がトーナメントのコマを進めた。
K-1女子アトム級王者・松谷綺の弟として期待される梛は18歳。次世代のホープとして2連勝からトーナメントに大抜擢。一方、九州のKPKBから“九州の武尊”として名を上げるK-1グループ3戦目の実力者・大平にとっても、タイトル獲得へ向けた重要な一戦となった。
試合は開始から互いの手数が交差。ゴング直後は松谷が勢いよくプレッシャーをかけるが、大平は下がりながら冷静に対処し、落ち着いた立ち上がりを見せる。開始1分を過ぎると形勢が逆転。大平がじわじわとプレッシャーをかけ、刺すような左ストレートを連打しつつ、脱力した左ミドルやローを飛ばしてペースを掌握していく。
ラウンド後半、残り1分。勢いそのままの大平はアッパー連打で松谷をロープ際まで追い込み、大胆な行動に出る。両手を広げて「かかってこいよ!」とジェスチャーを見せると、その直後、右フックを叩き込み、最初のダウンを奪取した。
この一発が効いた松谷は、這いつくばりながらも意地の復帰。しかしダメージの蓄積で下がり気味となる中、大平がガードの上から右ハイを放ち、じっくり間を取ってから左、そして狙いすました右ストレートをクリーンヒット。2度目のダウンと同時に、レフェリーがストップを宣告した。
ファンも大平の冷静な試合運びと決定力に「スピードが違いすぎる」「こりゃ冷静だ」「武尊に似ているだけあって強いな」と反応。一方、プレッシャーと被弾で押し切られた松谷については「勢いに完全に飲まれた」という指摘もあった。
この日ABEMAの解説を務めたKrushの宮田充プロデューサーは「大平くんがこんな試合をするとは思わなかった」と、思わぬ圧勝劇に感心。大平の“九州の武尊”という責任重大なニックネームについても、「僕が付けた。九州で発掘して、本人は恥ずかしがったんですけど、言ったもの勝ちだから。武尊さんには僕から言っておくから」とのエピソードを明かし、「これでバク宙やったら大したもんですけど」と無茶振りを交えつつ、自ら発掘した選手の快勝に嬉しそうな様子を見せていた。
試合後のマイクで大平は改めて「K-1グループに来て3戦目ですけど、トーナメントはたぶん優勝できないと思われているかもしれない。でも、僕がKrushのベルトを獲ってK-1グループを盛り上げていく」と控えめながら力強く宣言。大平は準決勝戦線に駒を進め、優勝候補のフロントラインへ躍り出るチャンスを掴んだ。
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