■「YouTubeが今後の選挙の主戦場の1つになる」

立命館大学・谷原つかさ准教授
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 SNS上の政治コンテンツに詳しい立命館大学の谷原つかさ准教授は「2024の衆院選、2025の参院選に続いて、ショート動画、長尺動画、ライブ配信の形で、政党もYouTube上でキャンペーンを展開して、YouTube空間上で政治家のプレゼンス(存在感)が高まっていった」と分析。

 そして、YouTubeが今後の選挙の主戦場の1つになるとみている。「間違いなく選挙戦における重要な舞台の1つ。特に若年層とか無党派層にとっては、政党あるいは候補者に興味を持ってYouTube上で検索した時に、わかりやすい動画がないのは、全く認知がないと同じ。公式・切り抜き・第三者のチャンネルにせよ、YouTube空間上にいることが、若年層、無党派層にとっては最も重要なこと」。

 では、政治家や政党がYouTubeの効果を最大限に活かすためにはどんなことが大事になってくるのか。

「政党の公式チャンネルはYouTube空間の中で大きな割合を占めているわけではない。(YouTubeの)1割、2割というデータがあるけれど、やっぱり切り抜きの素材を提供するという意味では非常に存在感がある。なおかつ大手チャンネルの討論会とか、そういう舞台で切り抜き映えするシーンをいかに量産できるところがキーだと思う」(谷原氏)

 YouTubeの重要性を説く一方で、従来の選挙活動の大切さもより増していくと考えているという。「オフラインでの活動、マスメディアでの活動、SNS上での活動はリンクしている。オフラインあるいはテレビでの討論会の場で、いかに爪痕を残すか。そこで爪痕を残すと、興味持った人がYouTube上で検索してくれるので、オフライン・大手メディア・自分のアカウント、この3つのトライアングルをいかにうまく回すか」と解説した。

 これを聞いた東京大学-IncluDEの中野円佳准教授は「確かにYouTubeとして見ていなくても、YouTubeから切り抜かれたものとかを他のところで目にしているかもしれない」としつつ「政党側はうまく使うのがいいんだろうなと思う一方で、受け止め側、私たち有権者がそれをどういう風に調べながら消化するかというところも重要かなと思った」と、受け手側のリテラシーについて言及した。

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