——具体的には、本作で描かれるストーリー展開と言いますか、シーンの状況に合わせて音楽を作られていたということでしょうか?
澤野:『閃光のハサウェイ』という作品においては、シーンに音楽を当てていくという意識のほうが強かったかもしれません。第1章のときはある程度、ハサウェイやギギ、ケネスというメインキャラクターのイメージはありましたけれど、基本的にはこのシーンにはどういう音楽が合うだろうという取り掛かりでした。
——たしかに第1章では「83UeI」や「G1×2」といったキャラクター名モチーフの曲名がありつつも、シーンに合った曲だと感じました。「G1×2」はハサウェイとギギが2人でホテルに向かうシーンでかかっていて、どこかシティポップ感もある曲調で。
澤野:キャラクター性へのフォーカスというよりは、基本的に作品の全体像、『閃光のハサウェイ』という作品の世界観に合わせて、このシーンでどういう音楽が鳴っていると効果的なのかと考えながら作っていた気がします。
——なるほど。澤野さんとしては、そういったアプローチでの音楽制作が多いのでしょうか?
澤野:僕はTVアニメの音楽を手がけることも多いのですが、その場合はキャラクターに合わせた劇伴のオーダーもあります。あと(TVアニメでは)戦闘シーンと一括りに言っても、さまざまな状況が描かれますよね。バリエーションを作っていくために作品全体のことを把握しないといけないなと思って取り掛かっていくのですが、『閃光のハサウェイ』はその延長線上にある作品だと思います。
こういうバトルシーンの曲を作ったから、次に作る曲の曲調をこうしてみようという感じで、音楽全体を通じた形を自分の中で構築していったということかもしれません。
——作品の世界観というところで、村瀬修功監督の手がける映像は非常に重厚なイメージです。特に第1章では夜間での戦闘シーンが多くありましたが、そういう映像的な部分も音楽制作の際は意識されていたのでしょうか?
澤野:そういったシーンのイメージというよりは、キャラクターデザインなどを見てもちょっとトーンが暗くてダークな部分があると言いますか。そういう部分を汲んで、ヒロイックなイメージの曲があったとしても、ものすごくヒロイックにするのではなくて、ダークな内面も感じられるような音楽を作ろうかなという影響は多少あったかもしれません。
『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』ではより重厚なドラマが描かれていくが、物語を彩り盛り上げていく音楽にも耳を傾けつつ、劇場で鑑賞してほしい。
【公式HP】https://gundam-official.com/hathaway/
【公式X】https://x.com/gundam_hathaway
取材・撮影・テキスト/kato
(C)創通・サンライズ





