——それらのポイントはTVアニメシリーズで一度演じているわけですが、リメイクとはいえ、新規アニメに過去作と同じシーンがあったり、似たようなセリフがあったりすることは珍しいのでは?

日野:そうですね、リメイク作品は最近たくさんありますけど、自分自身が出ていた作品でまた自分が同じキャラを演じるのは(キャリアの中では)初めてだと思います。ですので「あ、このセリフはなくなったのか」とか、そういった発見はありましたね。

——今回また最初期の神威を演じることになったわけですが、年月が経って神威の過去を知ったからこそ、新たに気付いたことはありましたか?

日野:シリーズ通して神威を見てきて、かつ最初の時の神威に戻って改めて感じるのは、やっぱり何だかんだ言ってもこの頃から神威の中には神楽に対する、表には出さない妹への愛情みたいなものが垣間見えていた、という点ですね。

 はっきりとは見えないのですが、全部を繋ぎ合わせていくと、セリフの一瞬の間とか、彼の行動とかに、そういう妹への愛情であったり、家族への愛情であったりを、心の底でやっぱり大切にしているというのは感じられました。

——とするとやはり、今回の劇場版のお芝居ではそういったところを意識されていたのでしょうか?

日野:意識はしていないのですが、積み重ねてきた経験値がある分、どうしてもセリフの説得力は変わってしまうと思うので、そこをどう当時の自分に近づけさせられるか……とは考えていました。

 完全に戻すのは無理ですし、自分だけじゃなくてほかの声優の皆さんも同じ年月、経験を重ねていろいろ成長されているので、その中でまた新たなものを見せるというスタンスが一番楽しいのかな……と思って演じていましたね。

——今回改めて神威を演じるということで、その16年前から積み重ねてきた経験が役に立ったという部分はありましたか?

日野:「神威といえばこういうセリフ回しだよね」というのがあったりするのですが、今回、『吉原大炎上』ではちょっと違う言い回しになっていまして。神威なら「殺しちゃうぞ」と言いそうなところが「死ぬよ」みたいな感じだったりしたので。

 テストで「いや、この言い回しはちょっと神威っぽくないな」と思って、よく神威が言っていたセリフ回しに変えてみたら「やっぱりそっちだよね」ということで採用していただきました。そこは『吉原大炎上』で新しく追加されたオリジナルシーンだったのですが、そういったところは昔から通して神威を演じていたからこそ感じられる部分でもありました。

 もちろん、その解釈が正解かどうかまでは自分だけでは判別できないのですが、そういったチャレンジはありましたね。

【写真・画像】「この言い回しはちょっと神威っぽくないな」アフレコで見せた日野聡のチャレンジとは?【『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』インタビュー】 2枚目
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 日野は16年前の演技に寄せる努力をしつつも、経験を積んだからこそできる挑戦にも意欲的なようだった。『新劇場版 銀魂 -吉原大炎上-』の鑑賞時には、そんな彼の熱演に注目したいところだ。

テキスト/リューヤ
撮影/kato
(C)空知英秋/劇場版銀魂製作委員

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3年Z組銀八先生
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