石川県知事選…なぜ落選?馳浩本人が敗因分析 復興をめぐる金沢市民との“温度差”とは

ABEMA Prime
(2/3) 記事の先頭へ戻る

■「16勝3敗」なのに落選…なぜ?

知事選の結果
拡大する

 石川県内では、馳氏が16市町、山野氏が3市町で勝利した。金沢市の有権者は37万1249人で、県全体の約4割。山野氏が勝利した自治体では、金沢市(山野氏10万9854票、馳氏7万5876票)、白山市(山野氏2万6345票、馳氏2万4395票)、野々市市(山野氏1万1105票、馳氏9528票)という結果になった。

 馳氏は退任を目前に「やり残したこともあるが、創造的復興に向けた道筋は、すでに作ってある。予算執行を早めて、県民挙げて復興に取り組むよう願っている」と語る。

 また選挙結果については、「能登の復旧復興について、金沢市民とはちょっと温度差があった。金沢でも県全体でも、4年間の取り組みや、今後の創造的復興、県の成長戦略についての訴えは受け入れられている認識だった。ただ投票行動とはギャップが出たため、今後しっかり分析したい」とする。

 馳氏敗北の要因について、元プレジデント編集長の小倉健一氏によると「金沢経済が停滞しているという将来不安」もあるという。「震災当時、金沢はほぼ無傷。でもお客さんは激減した。そもそも金沢の経済に石川県は頼っている。なのに知事は震災対応にかかりきり、金沢のことをしっかりせよと、金沢市民は思ったかもしれない」。

 またHAB北陸朝日放送の県政担当、荒木美佑記者は、金沢市内での街頭演説が少なかったことや、そもそも山野氏は金沢市で人気が高い点(約10年知事を務め知名度が圧倒的、“石川への近さ”をアピール)、能登では復興や観光だが、金沢では「復興は前提として、経済や人口流出を対策してほしいとの声」が出ていることを要因とした。

 これらの指摘に対して、馳氏は「金沢駅前や兼六園などの政策に触れていたが、十分に届いていなかった。金沢の経済が停滞している認識は持っていない。むしろ北陸新幹線の開業以降、観光客は過去最高にまで増えている。モノづくり産業も盛んだ」と訴える。

 認識のズレについては「現職の立場では、県全体に言及する必要があった。能登では能登のこと、金沢では成長戦略、加賀ではモノづくりを含めた観光振興などを訴えたが、残念ながら票には結びつかなかった」と振り返る。

 その上で「能登の復興が大事だと、みんなわかっている。同時に金沢は観光、加賀はモノづくりで伸びている。高等教育機関も、人口比率で京都と匹敵するぐらい若い学生がいる。それだけ魅力のある地域だが、報道を含めて『能登を助けよう』という主張に偏りがちだった。ただ金沢も加賀も頑張らないと、県全体の発展や復興は成し遂げられない」とも語る。

 2ちゃんねる創設者のひろゆき氏は、「能登では馳氏に投票している人が多かったが、有権者の4割が金沢にいるため、金沢の票で決まる。能登復興に一生懸命でも、“金沢県”では金沢のことをやってくれる人に投票したくなるのではないか」と推測する。

 そして、投票行動については「復興と経済のバランスではない。金沢で生まれ育った山野氏を、金沢市民は応援したくなる。そして応援したら、勝ってしまいビックリしているのではないか。他の地域は全体を見たが、金沢の有権者が多すぎるため、金沢の応援でいきなり知事になる。この歪な構造に問題がある」と指摘した。

 「国から復興予算をどう持ってくるか。馳氏が元々自民党にいたおかげで、話が早かった部分はある。それに比べれば、山野氏は弱い。しかし、そんなのは知ったこっちゃない。『金沢の仲間がいれば応援する』というレベルで決まってしまった」。

■能登の復興、今後は
この記事の写真をみる(5枚)
このまま画像を見る
続きは広告を見た後にご覧いただけます
クリックして広告を見る