■解決への糸口 問題解決型裁判所と個別アプローチ
万引きがあった後の対処として、逮捕の手続きなどに約130万円、刑務所に収容すれば年間350万円の税金が投入されるという。この負のループを断ち切るため、丸山氏はアメリカの「問題解決型裁判所」の事例を挙げた。
これは、画一的な刑罰ではなく、犯罪の背景にソーシャルワーカーが介入し、根本原因を解決することで再犯を防ぐ仕組みだ。「薬物使用に至っている背景の社会的生きづらさを、ソーシャルワーカーの方たちがたくさん入って、裁判の中で解消することで再使用を止めていく試みが始まった。このアプローチはドラッグ以外でも使える。例えば窃盗でも所持金が10数円しかなくて、もう3日も何も食べていない人と、ギャンブルで借金しててお金を返さないといけないという人では、アプローチが全然違う」と、個別の背景に光を当てる重要性を主張した。
こうした支援に対し、兼近は「どっちが得か」という合理的な視点を持つべきだと提言した。「税金を使って、ルールを破った人を全員刑務所に入れ、社会復帰させずに閉じ込めておく損失と、更生プログラムを作ってみんなで一緒に社会復帰して税金を納めてもらい、国を回していくのとどっちがいいか。僕はやはり後者の方が、今後は回っていきやすいと思う」。
(『ABEMA Prime』より)

