■ストーカー対策にGPS装着
自身もストーカー被害にあったことがあるという、防犯アドバイザーで犯罪予知アナリストの京師美佳氏は、池袋の事件について「現行法でできる対応は行われていたため、警察が悪いことはない。ただ被害者が出たことで、現行法の限界が見えてきた」と指摘する。
警察と連携してストーカー加害者へのカウンセリングを行っている、京都文教大学の川畑直人教授は「警察もでき得る最大限をしたと思われるが、法律を変えれば抑止を高められるかは、さらに研究が必要だ」と考える。
今後取り得る対策として、京師氏は「警察に限界があるのなら、被害者を守るためにGPS装着やカウンセリング、薬物治療などの強制も必要だろう。守るべきは加害者の人権ではなく、被害者の人生や命だ」と語る。
また、強制によって「加害者へのストレスを高めるのでは」との指摘には、「それは確かにあるが、加害者がどこにいるか分からず、いきなり襲われるのとはストレスが異なる」と返す。
GPS装着に対する懸念について、川畑氏は「行動抑制に一定の効果がないとは言えないため、賛成とも反対とも言い切れない」としつつ、「対象者をどこまで絞るか」の論点を示す。「ストーカー規制法違反の全員を対象にして、行動把握に対応できる人的コストが警察にあるのか。絞れば逆に、そこから外れた人が行動する機会が増える。確率的な問題を考えると、単純にGPS装着だけでは解決できない」。
■「8割の加害者は元に戻るが、残り2割は一線を越える」
