90+2分、3点差を追いかけるC大阪が攻勢を強めた。相手ペナルティーエリア手前でボールの奪い合いが発生し、それを制したMF石渡ネルソンからDFディオン・クールズを経由して、バイタルエリアに縦パスが入る。これに反応したのはMF香川真司だ。
背番号8は相手2選手に囲まれた密集地帯で素早いハーフターンから前を向く。相手MFとDFの間に生まれたエアポケットのようなスペースに進入すると、右足を振りかぶる。シュートモーションに反応した名古屋のDF藤井陽也がアプローチしてくる中、右足を思い切り振り抜くのではなくコンパクトなスイングに変更。PA左でフリーになっていたMF本間至恩にパスを出した。
ハーフターンとシュートモーションで相手守備陣の注目を一点に集め、咄嗟の判断変更によってゴール前にフリーで抜け出していた味方へのラストパスで、ビッグチャンスを作り出したのだ。
香川の丁寧なパスを受けた本間のトラップもシュートも精度の高いものだった。しかし、素早く間合いを詰めてきたGKシュミット・ダニエルに阻まれてゴールならず。それでも、日本代表の10番としてワールドカップでも活躍したファンタジスタのクオリティの高さが煌めいたシーンとなった。
解説・阿部翔平氏はシュミット・ダニエルの好セーブを「決めさせませんね」と讃えつつも、「香川のパスがうまかったですね」と称賛。実況・寺西裕一氏も「これで決まったかと思いました」と呼応した。
ファンもSNS上で「オシャレパス」「ドエロいパス」「完全にヤラレタおもた」などと盛り上がった。
3点ビハインドの中で73分からピッチに立った香川。約17分間という短い時間だったが、存在感を示すあたりは流石と言うべきところ。今節は0-3での敗戦となったが、3月17日に37歳を迎えたMFのパフォーマンスは、次節に迎えるガンバ大阪との“大阪ダービー”を前に心強いものだった。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1百年構想リーグ)





