高輪ゲートウェイシティだけじゃない「危険な階段」 見えない段差、錯覚起こすデザイン…なぜ完成するまで気づかない?「設計者の危険予測能力の欠如」識者が指摘

わたしとニュース
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■錯覚を招くデザインの数々…配慮不足と見た目重視の弊害

 今回のようにデザインによって危険になる可能性がある事案は他にもあるという。おしゃれなデザインではあるものの、段差・幅・奥行きすべてがバラバラな階段、タイルの模様で段差がわかりづらいような階段もある。多くは、下から見たときには段差がわかるが、真上から降りようとした時には混乱してしまうようなデザインになっている。

 なぜ作るときに危険に気づかないのだろうか。吉村氏は「設計者の危険予測能力の欠如。人間工学に基づく基礎知識(人体寸法・認知能力・視野など)や、それに個人差があることを十分に理解していない。子ども、高齢者、障害者等への配慮不足」と指摘。さらに、「見た目の美しさに集中し、使いやすさや安全性への配慮が著しく欠けている」「組織内のチェック。不十分なデザインレビュー、日常安全に関する知識の不足」などを指摘。

 この見解を受けて白鳥は「建築物には、見ているだけで『わ、素敵』と思うものもある。有名な建物もたくさんあり、建築家の方も名を馳せたい、みたいな気持ちもあるのかな」と語った。

 建物のデザインによるリスクを回避するため、国交省の関連機関は「建物事故予防ナレッジベース」を公開している。ここには様々な事故の事例や対策等が、専門家の分析とともに掲載されている。

 例えば、階段の一番下の段に床と同じ模様のタイルを使ったため利用者が踏み外してしまった事例、立ち上がると頭をぶつけるベンチ、そして、白い壁に白い消火器を置いたケース、などがあげられている。白い消火器のケースは全体として色の統一感を出すことを意図したものかもしれないが、緊急時に存在がわかりづらいという、消火器本来の目的にそぐわない状態がデザインによって生み出されてしまっている。

 これらの事例を受けて白鳥は「一番は安全で、いろいろな方が使うことを考えれば、やっぱり優しさをメインに作ってほしいですよね。(見た目の)デザインは、その次で大丈夫なので」と語った。

(『わたしとニュース』より)

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