京都府南丹市で行方不明になっていた安達結希さん(11)が遺体で見つかった事件で、京都府警は16日未明、死体遺棄の疑いで父親の安達優季容疑者(37)を逮捕した。元警視庁捜査1課の高野敦氏に新たに明らかになった点や今後の捜査のポイントなどについて聞いた。
今回の事件で高野氏が注目したのは、安達容疑者が遺体を運び込んだり隠匿したりした疑いのある場所について京都府警が「数カ所」と説明した点だ。高野氏は、遺体の移動回数について「普通そんなに移動しない」とし、「いろいろな思いで混乱していたり、あるいは隠蔽しようと思ったり、心の揺らぎが(移動回数に)現れたのでは」と分析した。捜査が進む中で遺体を動かす行為は容疑者にとって極めてリスクが高いが、高野氏は、警察が当初から父親を疑い、表向きは事件と断定せずに監視を続ける「秘匿捜査」を行っていた可能性も指摘。電子的な手段などで容疑者の位置情報を把握し、裏付けを進めていたのではないかと推察した。
行方不明当日の動きについても、大きな矛盾が指摘されている。容疑者は結希さんを「学校付近まで送った」と供述しているが、実際に結希さんが学校に出席した事実は確認されていない。父親の逮捕容疑は死体遺棄だが、高野氏は「もし仮に父親が殺害したということであれば」と前置いて「行き道の途中で殺害をして車に入れたまま学校へ向かったのか、あるいは学校まで連れて行ったけれども何らかの理由で(車から)降りず、戻る途中に殺害に及んだのか」という2つのパターンが考えられるとした。
また、焦点となっているのが「単独犯か共犯者がいるのか」という点だ。京都府警によると、容疑者は「供述で共犯についての話は出てない」ということだが、高野氏は、遺体やリュック、靴などを一人で運び、遺棄し続けることの難しさを指摘する。一方で、「(容疑者は)父親なので、(結希さんを)探すという名目はある」とし、捜索活動を大義名分にして、警察の身体検査を受けることもないし、車を利用し、死角となる場所で遺棄した可能性も「不可能ではないかもしれない」と分析。ただし、遺体の重さや目立ちやすさを考えれば、依然として「非常にリスクが高い」行動であり、誰かをかばっている可能性も含め、慎重な裏付けが必要だとした。
高野氏は今後の捜査の最大のポイントに「秘密の暴露」を引き出すことを挙げた。「一番大事な捜査は、やはり秘密の暴露的な供述を出す。つまり犯人しか知らない事実ですね」と語り、例えば殺人なら凶器の有無やその隠し場所といった本人しか知り得ない事実を一つひとつ裏付けていくことが、事件の全容解明に向けた不可欠なプロセスであると説いた。
(ABEMA NEWS)

