
春としては異例の体重330キロ。27日に撮影された巨大ヒグマの映像です。緊迫の一部始終です。
ハンター驚き 春に“300kg超”
箱わなにかかった巨大なヒグマ。27日午前8時半ごろの映像です。
北海道北部の苫前町で、地元猟友会の男性が撮影しました。大きなうなり声をあげています。
猟友会によりますと、捕獲したヒグマの体長は2メートル15センチ。体重は330キロにも及びます。
長年、野生のヒグマと対峙(たいじ)してきたベテランのハンターも驚くほどの大きさ。「春に見てきたヒグマの中では最大」「こんなに太っているのは初めて見た」といいます。
センサーカメラにヒグマが映っていたため、町役場と協議して25日、人里に箱わなを設置。ヒグマを捕獲しました。
冬眠の時期は餌(えさ)を食べないため、本来、冬眠明けの春はやせているはずが、なぜ巨大な個体が人里に現れたのでしょうか。ヒグマの専門家は…。
ヒグマの生態に詳しい
北海道大学大学院 獣医学研究院
下鶴倫人教授
「冬眠明けで300キロ超はそれなりに大きい。冬眠前だったらもっと大きかった。かなり大きい部類に入るクマ」
「(Q.冬眠期間はどのくらい体重が落ちる?)個体差はあるが20~40%落ちると言われている。(体重)450キロはあっただろうと」
冬眠前の体重は450キロ級とみられる巨大なヒグマ。周辺では去年の夏、飼料用のトウモロコシ「デントコーン」がヒグマに食い荒らされる被害が出ていました。
「去年、冬眠前に食害を起こしていた個体と同一かは分からないが、もし同一で十分にデントコーンを食べ(冬眠前に)約450キロに太っていたとしたら、十分に考えられるような大きさ体重(330キロ)にはなる」
目前でムシャムシャ
この街では今、冬眠から明けたクマの目撃が相次いでいます。
車道の数メートル先、斜面の茂みに現れた1頭のヒグマ。25日、同じ苫前町の国道で、車の助手席から撮影された映像です。
ヒグマは車のほうを見ながら、ゆっくりと移動します。
すると、土を掘るようなしぐさを見せます。何かを食べているのでしょうか。しきりに口を動かしています。
「何かほじっている」
ヒグマの体長は1メートルほどとみられます。
「何か食べている。初めて見た。野生のクマ」
目撃した人を取材すると…。
「45年間北海道にいて、初めて生のクマを見たので動揺と驚き。爪が長かったのですごくびっくり」
クマは何をしているのでしょうか。
「何か山菜を食べていた。ほじっては食べていたので、何かの新芽が出ていたのだと。悠々とゆっくりご飯を食べている感じ。人間に慣れているのでは。シカも周りにいる地域。車が低速になるとシカはすぐ逃げる。(クマは)逃げないんだなとびっくり。まだ若いクマ」
山菜が芽吹く春、人とクマが遭遇する恐れがあると懸念します。
「山菜を採る人も入る道路。道路沿いの道端で山菜を採る。ふきのとうも。道路沿いを歩いて山菜を採る人は急に(クマと)あう状況」
高齢者施設にクマ出没
実際に、クマに襲われる被害が各地で出ています。
福島市では26日、50代の男性が妻と山菜採りをしていたところ、体長約1メートルのクマに襲われました。
すでに「ツキノワグマ出没警報」が出ている秋田県では、今月、クマの目撃情報が急増しています。すでに300件を超え、去年の同じ時期の4倍になっています。
25日、秋田市の高齢者施設に現れたクマ。庭に生えている草をむしゃむしゃと食べているのが分かります。 時刻は午前8時半ごろ。クマに気付いた職員がサンルーム越しに撮影しました。
クマを目撃した職員
「この辺で草を食べていた。間近で見てつやつやして、若い大きいクマだと思った。サンルームだから力があるクマだったら…。(体長)1メートル以上はあった。利用者の安全を確保するために全部施錠してカーテンを閉めた。ごみもにおいがしないように中に移動させた」
その後、クマは草木が茂る斜面を上っていきます。
冬眠明けの時期に、すでに多くの出没があることについて、専門家は「人慣れした個体が増えている」と警鐘を鳴らします。
クマの生態に詳しい
岩手大学 山内貴義准教授
「去年までは比較的小さい個体子グマ。親からはぐれてしまって、餌がなくて街中に出没して餌を探す行動がメインだった。今年は数が非常に多い。子グマじゃない個体。結構成獣もいる。『人間は何もしてこない』と学習していると思う。かなり鈍感になっている個体が増えている」
(2026年4月27日放送分より)
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