ガラスにも半導体にも活用 今「砂の争奪戦」が起きている? 記者がグリーンランドで「魔法の砂」を取材

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日本の砂不足は深刻?

グレイシャルロックフラワー
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 砂というよりももっと粒子の細かい「粉」のようで「グレイシャルロックフラワー」と呼ばれる。その細かさゆえに表面積が大きく、土壌にまくと水分と結びついて含まれていたミネラルが溶け出しやすくなるという。地元の農家が試験段階で牧草にまいたところ「通常のおよそ2倍の速度で育った」(地元農家)といい、成分も濃いものだったという。専門家がアフリカのガーナで行った実証実験では、化学肥料を使わず、この砂をまいてトウモロコシを栽培したところ、天候に左右されながらも一部の試験区域と複数の栽培期で収穫量が最大50%増加した。「魔法の砂」ともいわれるゆえんだ。

 トランプ米大統領が「買収」に言及したことで、世界の関心を集めたグリーンランドは、砂にとどまらず鉱物資源が豊富だ。現地を取材した今村記者は、「グレイシャルロックフラワー」については、将来的には輸出産業となるよう政府もサポートしたいとの見方を示しつつ、住民の意見も紹介。「地元の人は、厳しい環境下で鉱物を取るにしても、非常に難しく、取りたいだけ取れるわけでもない」という現実を知ってほしいとの声も上がっており、環境保護と資源開発の狭間で揺れる現地の複雑な状況を伝えている。

 一方、日本国内でも砂不足の影響は深刻だ。日本は高度経済成長期に大量の砂を消費したが、川の砂が尽きると海砂を使い始めた。しかし、塩分が残ったことで後にコンクリートひび割れなどの劣化につながったという指摘がある。砂は浄水場のフィルター(ろ過材)としても不可欠で、今村記者は「当たり前のように出てくる飲み水も、その安全性に砂が活躍している。なくなると安心してお水が飲めなくなる可能性もある」と指摘。

 今村記者は、インドで砂の利権を巡り「砂マフィア」と呼ばれる組織による殺人事件まで起きている世界の現状を引き合いに出し、「日本もいずれ、際限なく使っていたらなくなってしまうかもしれない。今回の取材で有限な資源だと感じた」と語る。水を大切にするのと同じように、どこにでもあると思われがちな「砂」という資源への向き合い方を、今こそ見直す時期に来ている。

(朝日新聞/ABEMA

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