アメリカで進む「加速主義」対話なき対立で過激化する政治暴力 トランプ再々襲撃事件に「トランプ氏は原因ではなく、今の社会が生んだ結果」

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■アメリカ内で進む「加速主義」

トランプを指示しない人の2つの感情
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 ストラテジーアドバイザーのトム・ローガン氏は、今回の事件の背景として、「一部のアメリカ国民にトランプ氏をやめさせられない事への不満がある」と指摘する。「アメリカ人としてビックリしたと同時に、ビックリしてもいない。政治的暴動は以前からあり、1968年にはロバートケネディ上院議員やマーティン・ルーサー・キング氏(キング牧師)が暗殺された。その後、長年静かになったが、最近政治への不満から、また始まり残念だ」。

 アメリカ人のトランプ氏に対しての評価には「極端に支持する」「まあまあ支持する」「中立」「反対」「すごく反対」があるとして、「“すごく反対”は一番小さいが、裏では暴動を期待しているのだと思う。もし成功すれば、アメリカの街角には喜ぶ人が大勢出ても不思議ではない」と説明する。

 そして「大統領でなくなることに対して、支持者がどうリアクションするかだ。最悪の事態を潜在的に希望している人もいれば、“トランプ疲れ”や諦めから『またか』と、何も感じない人もいる」とした。

 『新書 世界現代史 なぜ「力こそ正義」はよみがえったのか』著者で、共同通信社編集委員の川北省吾氏は、その背景に「加速主義」があると推測する。「政治目的があった時に、プロセスを経て達成するのではなく、いきなり達成するために力を行使する。政敵とみなして殺害したり、社会を変えるためにインフラを攻撃したり。そうした加速主義がアメリカで広まっている」。

 具体例として「アメリカ陸軍士官学校のテロ対策センターが、2023年に『2016〜22年に加速主義的動機に駆られ、白人至上主義者がエネルギーシステム襲撃を企てた計画が“劇的に増加した”』との報告書を出した。ここでは白人至上主義者だけでなく、極左やアナキスト的な犯行にも言及されており、もはや党派を問わない状況だ」と紹介する。

 ローガン氏は「日本に長期間住むアメリカ人は、『安全が素晴らしい』と言う。アメリカでは銃乱射事件が日常茶飯事で、今までは一般市民が苦しんできたが、エリートにも暗殺未遂が起きた。ただ、国内ニュースでは銃の問題があまり出ず、根本的に変わらないと危ない」と危機感を募らせる。

 川北氏は「よく『トランプ氏は原因か、結果か』と言われるが、まずアメリカ社会があり、それを反映したリーダーとしてトランプ氏がいる」と推測。イラン攻撃については「トランプ氏の心の中に『自分はイランに狙われている』という復讐心もあったのではないか。第1次トランプ政権でホワイトハウスの高い地位にいた人物が、取材でそう言っていた」とした。

■対話がなくなり、より暴力へ
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