
栃木県上三川町の自宅で、富山英子さん(69)が殺害された強盗事件。富山さんには20カ所以上におよぶ刺し傷などが見つかりました。死因は出血性ショックで、胸などへの刺し傷が致命傷になったということです。
【画像】逃走した少年も緊急逮捕…強盗殺人事件に関与か “トクリュウ”犯罪 最近の傾向とは

現場からは、刃物やバールが押収されました。
事件前後には、付近で目出し帽をかぶり、バールのようなものを持った不審な人物が目撃されています。
いわゆる“トクリュウ”による犯行の可能性も視野に、警察が捜査しているこの事件。
捜査関係者によりますと、15日夜、逃走していた少年を神奈川県相模原市内で緊急逮捕したということです。14日、現場付近で逮捕された少年に続き、2人目の逮捕者も少年でした。
14日、強盗殺人の疑いで逮捕された少年は、相模原市に住む16歳の高校生だと確認されました。犯行グループに入ったきっかけについて、このような趣旨の話をしているそうです。
逮捕された16歳の少年
「同じ学年の人物が仲間にいて、誘われて入った」
現場には初めて来たとみられています。役割は、まだわかっていません。ただ、富山さんの自宅に押し入った強盗は、少なくとも3人いたとみられています。

逮捕された16歳の少年
「ほかの仲間は車で逃げた」
少年は、確保されたとき、凶器も持っておらず、目出し帽などはかぶっていなかったといいます。スマホや身分証など所持品は、何もありませんでした。
この強盗殺人事件との関連を、警察が調べている事案があります。
1カ月ほど前から、富山さん家族の周辺で起きていました。
隣町にある富山さんの次男の家でも、窃盗事件があったといいます。
近隣住民が当時の様子を覚えていました。
次男宅の近隣住民
「(次男の)奥さまが来て『怪しい人、見ませんでした?』と。家の中もすごい荒らされた状態だったみたいで。後ろの窓から割られて入られたと聞いた」
この事件も日中に起きたとみられています。
その後、今度は、上三川町の富山さんの自宅周辺で、不審な人物が目撃されるようになります。

先月20日には、富山さんの親族から「家の近くでバイクに乗った怪しい人を見た」と通報がありました。その2日後には「自宅付近を何回も往復する車とバイクがいた」と、再び通報。車は、横浜ナンバーで、警察がパトロールするなど、地域としても警戒していたといいます。
しかし、6日には、車同士による衝突事故が起きました。
所村武蔵アナウンサー
「近隣住民によりますと、殺害された富山さんの次男が、警察車両に追跡されている不審な車を止めようとして起きたものだったそうです」
その後、不審な車に乗っていた男は、走って逃げ出しました。
運転手はそのまま逃走。同乗していた41歳の男は、その後、逮捕されました。盗まれたナンバープレ―トを車に取り付けた疑いが持たれています。
男が、トクリュウと関係していたかなど、今回の強盗殺人事件との関わりは、いまのところ明らかになってはいません。
また、これまでに目撃されていた横浜ナンバーをつけた不審な車については、今回、目撃情報はないといいます。

一方で、捜査関係者によりますと、犯行に高級外車が使われていた可能性もあるということです。
警察は、ほかにも関与した人物がいるとみて、行方を追っています。
トクリュウ犯罪 最近の傾向とは
元埼玉県警の佐々木成三さんは、今回は「典型的なトクリュウの特徴」があるといいます。

まず、犯行の時間帯について「下見と実行犯は別の人間。実行犯は、侵入先・犯行時間を自分では決めず、何者かの指示を受けて犯行に及んだ可能性がある」と指摘。残忍な犯行手口については「面識のない相手に、これだけ傷を負わせるのは異常。実行犯が素人の寄せ集めで、加減を知らず、犯行がエスカレートするケースも」あるといいます。
最近のトクリュウ犯罪の変化について、犯罪ジャーナリストの石原行雄さんに聞きました。

石原さんは「去年5月に『仮装身分捜査』、いわゆる覆面捜査で、闇バイトの応募を装い、組織に警察が接触できるようになった。それによって、犯罪組織のリクルーティングに変化が起きている。これまでは、組織のリクルーターが、SNSで募集していたが、捜査のリスクが高まったことで、1人がSNSでつながったら、そこから先は、友人や口コミで紹介、1人ごとに紹介料を支払うようなシステムが広がっている。指示役との関係が、より希薄になることで、指示が雑になり、犯行がより荒く、凶暴になる恐れがある」といいます。
