19日、参議院法務委員会において、共産党の仁比聡平議員が外国人の在留手続きに関する手数料について、平口洋法務大臣に質問した。
【映像】平口法務大臣が「フリーズ」?→国会ストップの瞬間(実際の様子)
外国人の在留手続きに関する手数料を在留期間更新などの上限を10万円(現行1万円)、永住許可を30万円(現行1万円)に引き上げる法案について、仁比議員は「例えば日本生まれの外国籍の子どもで、第一言語は日本語で、日本語教育などの支援も一切受けずに生活している方々がいらっしゃる。そういう方々にも、外国籍住民だからというだけでそうした手数料を負わせる。そこに依存して外国人政策を進める、これは極めて歪だと、大臣、思いませんか?」と大臣の認識を質した。
この時、官僚が答弁を希望し高く手を挙げる中、委員長は仁比議員からの要望に沿う形で平口法務大臣を指名した。だが、ここで予期せぬ事態が起きる。
指名された平口法務大臣の机には事務方からペーパー(答弁書)が到着するも、平口法務大臣は立ち上がらなかったのだ。さらに事務方が背後から近寄り、ペンでもって該当箇所を指し示したが、なおも平口法務大臣は立ちあがらず視線をキョロキョロとさせた。この事態に、委員長は再度、平口法務大臣を指名。委員会室には「なんで」とヤジが飛び、その瞬間に委員長が「速記を止めてください」と指示し、議論がストップした。
約20秒後、再度委員長が平口法務大臣を指名し、平口法務大臣は「在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を定めるにあたって勘案する応益的要素にかかる経費は、外国人の負担が無限定なものとならないために、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を実施するために必要な経費に限ることとしています。そして、これらの施策による受益の程度は個々の外国人の属性によって異なりうるものの、施策自体は、外国人の出入国及び在留の公正な管理を図るためのものであって、その利益は広く我が国に在留する外国人が享受することとなるものでございます」と回答した。
だが、仁比議員は「本当にそうですかね?」とした上で、「衆議院で関連する議論の中で出入国在留管理庁の内藤惣一郎次長は『諸外国で考慮されている要素について、具体的には、国境警備や退去強制を含む出入国管理を適切に実施する費用、亡命・難民認定処理費用、外国人統合政策費用、自国民を対象とした人材育成・スキル向上・教育訓練を支援する基金に充当する費用等といった要素が考慮されている』と答弁されている。出入国管理は国家として行っている事業でしょ? これを外国人の手数料で賄っていこうというのは、僕は筋が全く違うと思うんですけども、これは、我が国でこれらを考慮すべきという考え方に立って今回の法案が提案されてるんでしょうか?」と追及した。
これに対し、前出の出入国在留管理庁の内藤次長は、我が国の安全・安心を脅かす外国人の入国・在留阻止や退去強制業務が出入国在留管理行政の中核・基盤であるとした上で、収容・送還といった退去強制関係業務の経費についても、在留外国人に適切な負担を求めることが相当であるとの考えを示した。
さらに難民認定手続きについても内藤次長は、難民の認定手続きと外国人の在留管理に関する手続きが密接に関連していると言及し、公正な出入国在留管理や秩序ある共生社会の実現には難民認定関係業務の適切な実行が必要不可欠であると説明した。そのため、難民の認定に関係する業務に要する政策を実施するにあたっても、在留外国人に相応の負担を求めることが相当であるとし、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額を算定するにあたって、不法滞在者対策や難民等の保護・支援に係る費用を含ませることは適当であると考えている旨を答弁した。
この答弁を受けて仁比議員は、「『外国人に相応の負担』と言うけども、結局、相応の負担が一体どんな負担なのか、全然明らかにならないじゃないですか?全額負担させるということじゃないんでしょ?」と反論した。その後、仁比議員は手数料の金額の根拠について質問を続けた。
(ABEMA NEWS)

