
不倫相手を殺害したとされる女に判決です。女は10年にわたり、夫と不倫相手との間を行き来する「二重生活」を送っていました。
“不倫男性を殺害”女に判決
露木康子被告の近隣住民
「本当にびっくり。あの人が?という感じ。見た感じはおとなしそうな感じ」
「(Q.派手さは?)なかった」
「(Q.夫婦が一緒にいるのを見たことは?)それはない」
「(Q.被告の印象は?)普通の人。仕事でいつも忙しそうだった」
二重生活を続けていたとされる露木康子被告(55)について、近隣住民は「忙しそうだった」と話します。
露木被告は神奈川県松田町にある一軒家で、夫と結婚生活を送っていました。
被告は結婚後約10年、夫と暮らしていましたが、これは「表の生活」に過ぎず…同時に恋人の家に通い詰める「裏の生活」を続けていました。この二重生活の末に、殺人事件が起きます。
検察側 冒頭陳述から
「被告は結婚後も被害者との交際を継続し、同居の夫に隠して被害者の家に通うという二重生活を約10年もの間続けていた。被告人が二重生活が立ち行かなくなって被害者の殺害を決意した」
露木被告は去年9月、静岡県小山町の住宅で交際相手の天野勝さん(56)の首を絞め、殺害した罪に問われています。
被告の「表向きの自宅」近くに住む人は地域の活動を断られた経験を明かします。
「『実は私は体の調子が悪くて(組合の)役もできない』『申し訳ないけれども』と。人に話せないようなこともあるという感じではなく、普通に自分が現在置かれている状態を言われた」
夫に隠し“10年の二重生活”
ここで2人の男性が絡む二重生活の経緯を整理します。
まず初めに出会ったのは、被告と被害者でした。1993年、被告はまだ20代です。
交際中、被害者から結婚を提案された被告は「5年同じ職場で働かなければ結婚することはない」と返したそうです。
結局、この2人が結婚することはありませんでした。
検察側によると、被告は約15年前、被害者とは交際を続けたまま、職場で知り合った男性と付き合い始めたということです。
第一の交際相手である被害者の存在を隠したまま、被告は第二の交際相手と結婚し、妻になりました。
ここから約10年にわたる二重生活が始まったのです。
被害者の母親と殺害か
県をまたぐものの、2つの家は車で30分ほどあれば行き来できる場所にありました。
ただ、二重生活が3年ほど続いたころ、被告は不満を感じ始めたようです。
検察側 冒頭陳述から
「被告は被害者との交際を続け、食料・酒・たばこ等の頼まれたものを買って持って行ったり、携帯料金を支払ったり、洗濯等をするようになる」
「被害者は当初は感謝を示していたが、次第に感謝を示すことはなくなり、世話をしてもらうのが当然かのような態度に変わり、被告に難癖をつけるようになった」
去年に入り、被告は被害者から「おばさん」と呼ばれるようになったそうです。
検察側は、被告が二重生活を続ける中で、被害者への怒りを募らせるようになったとしています。
露木被告 検察側の冒頭陳述から
「死んでくれたらいいのに」
「被害者がいなくなれば私の生活が楽になるのに」
そんな中、別の女の存在が浮上します。
実は、この事件では被害者の87歳の母親も殺害に加わったとして、逮捕・起訴されています。被害者が働かないことの悪口を話していたそうです。
被害者宅には、被害者の母親である天野松江被告(87)が同居していて、この母親もともに殺害を行ったとされています。
被害者の母・天野松江被告を知る人
「(Q.お母さん(天野被告)は)道の駅に勤めている。働き者だよ、ここの田んぼだって」
「お母さんは無口。あまり人前で出しゃばらない静かな人」
「(Q.親子の関係は?)息子(被害者)が仕事しないので、あまりよくなかった。(息子のことを)『全く仕事をしないで文句ばっかり言ってしょうがない』と」
ネクタイで背後から…
そして去年9月に事件が起きます。
被告はその日も夫と暮らす家を出て、被害者宅を訪れました。
被告は部屋に入ると、あらかじめ持ってきたネクタイで背後から突然、被害者の首を絞めたとされています。
ただ、その時点で被害者はまだ生きていて、うめき声を上げていたそうです。ここで被告が呼び寄せたのが、被害者の母親でした。
母親は救急車を呼ぶ提案をしたものの断られ、「(首を)絞めたほうがいいのかな。中途半端だから苦しいのかな」と発言したといいます。
被告は被害者の首を再びネクタイで絞め、母親もその上からタオルを巻き、2人で首を絞めて殺害したということです。
被告らは遺体を布団などで包み、現場の押し入れに隠しましたが、その後、被告が夫に犯行を自白したことで事件が明るみになります。
拘禁刑12年の判決
そして、静岡地裁沼津支部は22日、被告に拘禁刑12年の判決を言い渡しました。
裁判長
「被告は30年以上前から交際して、恋愛感情も肉体関係もないのに関係を断ち切れずに殺害した」
「経緯は同情すべき面もあるが、誰かに相談するなど取りうる手段があったが取らなかった」
被告は傍聴席を見て一礼し、法廷をあとにしたということです。
(2026年5月22日放送分より)
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