
人の手で卵から育てられた完全養殖のウナギが、29日から販売されます。1年半かけて大きくなり脂乗りが良くなったウナギはどんな味がするのでしょうか。
さっぱり脂&やわらかな身
こちらが完全養殖のウナギを使ったうな重。さっぱりとした脂とやわらかな身が特徴です。
そのお味は、ふっくらしていて臭みも全くなく、ウナギのうま味がふわっと香ってくる感じがするとのことです。
卵からおよそ1年半をかけて、大分県の水槽で育てられた完全養殖のウナギ。
炭火で白焼きにしたあと蒸され、秘伝のタレを4回くぐらせながら焼きました。
価格は1尾4860円からで、29日午前10時からネットなどで数量限定で販売されます。
イオン 土谷美津子副社長
「私も大変感動しまして、すごくここに興味を、ずっと関心を抱いていた。何らかの形で(生産者に)協力したいと」
夢の完全養殖
近年、高値が続くウナギ。ニホンウナギは、日本からおよそ2000キロ離れたマリアナ諸島近くの海域で卵から生まれ、およそ5センチの赤ちゃんウナギ=レプトセファルスに育ったあと、ぐんぐん成長し、日本近海にやってきます。
大きくなると、産卵のため再びマリアナ諸島に向かいます。
ウナギは、稚魚であるシラスウナギから育てる養殖がメインでしたが、シラスウナギの漁獲量は年間5トンから30トンと、年によって大きく変動し、そのたびに価格が乱高下してきました。
そんななか、取り組みが始まったのが、卵から育てる完全養殖です。卵からかえってもすぐに死んでしまうため、事業化には至らない状況が続いていました。
養殖に取り組んできた山田水産の山田信太郎社長はこのように話します。
「住まいが養鰻(ようまん)場の中にある。共に暮らしていますので、私たちにしか分からないウナギが発するサイン、積み上げてきた経験がある。うちの従業員は、暑い時も寒い時も頑張っている、そんな従業員に夢とか誇りを持たせてあげようと思って、この挑戦をしました」
卵30万個から1000匹
ウナギの完全養殖に初めて成功してから16年。これまでは30万個の卵から、シラスウナギまで育つのは100匹ほどで1匹あたりの生産コストは4万円でしたが、今では…。
山田社長
「30万の卵からシラスウナギになるまで1000~1500匹。(前は)100匹だった、その時に比べたら増えている」
鶏の卵をベースにした餌(えさ)に変え、水を交換する頻度を上げると生存率は従来の10倍に。1匹あたりの生産コストは1800円まで下がり、事業化に成功しました。
29日から販売する完全養殖ウナギは、4860円からと少しお高めですが、これまで施設などに投資した額を回収するにはほど遠く、あくまで実証実験だといいます。今後については。
「未来的にウナギを安くするための完全養殖ではなく、ストーリーまで含めた一つの作品としてみんなの気持ちが幸せになるような、そんな食品になってくれたら」
(2026年5月29日放送分より)
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