
旅のお供として長年親しまれてきた「駅弁」が、原材料費の高騰などで苦境に立たされるなか、常識を覆すヒット商品が登場しています。ワンコイン以下でご当地の味もしっかり楽しめる、老舗駅弁業者が生み出した新たな一手を取材しました。
「駅弁」厳しい状況に直面
主婦(60代)
「行ったところの(駅弁)を食べるのが楽しみなので買います」
会社員(30代)
「地方によって名物のものが入っていて、楽しみの一つではあります」
鉄道が開通した13年後の明治18年(1885年)に旅のお供として誕生した「駅弁」。(※JR東日本HPから)しかし、近年は厳しい状況に直面しています。
会社員(40代)
「最近はあまり買わない。値段が高いこともあるし、スーパーや百貨店のデパ地下で買ったほうがコスパよく買える」
「車内販売の縮小」や「列車の高速化」「コンビニの普及」などにより、最盛期にはおよそ400社あった駅弁事業者は80社ほどにまで減少。人件費や原材料費が高騰したことで、駅弁の多くが1000円以上で販売しないと採算が取れない状況にあります。
駅弁人気復活の起爆剤に?
ますます消費者が手を伸ばしづらい状況となる中、駅弁人気復活の起爆剤となるかもしれない商品が話題となっています。
自笑亭 営業部 柏丈史さん
「こちらが“おに弁”を作っているところになります」
静岡県浜松市にある駅弁業者が展開するのは、おにぎりとお弁当を掛け合わせた、その名も「おに弁」です。
人気No.1の「うま煮」。シイタケやコンニャクなど、6種類の煮物を相性抜群のゆかりご飯で包み込んでいます。
浜松を代表する名産のウナギや中華の定番エビチリなど、長年培ってきた味と技を生かしています。
スマホサイズでコンパクト
毎朝、午前4時から工場で作り始め、2時間後には出来立てが店頭に並びます。(※注文状況によって製作時間は異なります)
「おにぎり以上、お弁当未満」をコンセプトに、片手で持てるスマホサイズのコンパクトさが特徴です。
見た目はコンパクトなのですが、一口食べると香ばしいウナギの香りが口いっぱいに広がります。食べ応えもしっかりあって、とても満足感があります。
4年前に発売を開始。1年前、SNSで話題になったのをきっかけに、売り上げが急上昇しました。見た目のきれいさと手軽さにこだわった「おに弁」。気になる価格は?
柏さん
「300円~500円ですね。一番(大事にしているの)は値ごろ感。食材もいろいろ高くなっているが、それで(価格を)上げてしまうと、弁当と変わらない値段になってしまう。弁当は紙の容器やプラスチックの容器に入っているが、これはフィルム1枚で(容器代を)省いていることも大きい」
客「ちょうどいいサイズ」
客からは、次のような声が聞かれました。
主婦(60代)
「(Q.何を買った?)ウナギと浜松のシラスと三ケ日牛。おいしそうです。浜松だから(選んだ)。前、来た時、おに弁売り切れててなかった。だから今回、おに弁が食べられるからラッキー!」
会社員(50代)
「ちょうどいいサイズ。(ブランド牛の)三ケ日牛をおにぎり感覚で食べられるのは、なかなかない。弁当より全然安いのでいいと思う」
柏さん
「駅弁は日本の一つの文化だと思うので、何とか残していきたい。こだわりは持ちつつも、プラスアルファ、いろんな新しい形の弁当を考えていかないといけない」
(2026年6月2日放送分より)
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