
大型の台風6号は関東に接近しています。気象庁は3日午前、和歌山県南部を流れる古座川水系古座川で氾濫がすでに発生しているとして、「レベル5」氾濫特別警報を発表しました。5月に新たな防災気象情報の運用が始まってから、「レベル5」氾濫特別警報が発表されたのはこれが初めてです。
和歌山で氾濫が発生
台風6号は、3日午前4時半ごろ、和歌山県南部に上陸。気象庁は午前5時35分、県内を流れる古座川水系古座川で氾濫がすでに発生している恐れがあるとして「レベル5」氾濫特別警報を発表しました(後に「レベル2」氾濫注意報)。午前6時10分には、氾濫が発生したと発表しています。
2日午後11時半の徳島市内は、雨風ともに非常に強くなってきました。路面に激しく打ちつける雨。ヘッドライトに照らされ、白くかすんでいます。
気象庁は、非常に激しい雨が降り続いているとして、3日午前1時21分に徳島県南部に、午前2時すぎには和歌山県南部に、「線状降水帯」が発生したと発表しました。
高知県は2日夜に大雨のピークを迎えました。
気象庁は2日午後8時過ぎに、高知県四万十町に「レベル4」大雨危険警報を発表(後に解除)。2日午後9時前には高知県中部と西部、徳島県北部で、3時間以内に線状降水帯が発生する恐れがある、直前予測を発表しました。
高知県津野町船戸では24時間雨量が400ミリを超え、平年の6月に降る1カ月分の雨が1日で降ったことになります。
2日午後11時前には徳島県美波町に「レベル4」土砂災害危険警報が出されました。(後に「レベル2」土砂災害注意報)
高知の初ガツオにも影響
高知県では、旬の初ガツオにも影響が出ています。
中土佐町にある久礼漁港は、400年以上続くカツオの一本釣りで知られています。2日の朝は4.7トンが水揚げされました。
セリが終わっても、港の仕事は終わりません。漁から戻った船を岸につなぎ台風に備えます。
一本釣り漁師
「(Q.どういったところを警戒?)風と波がえらく来ている。まだ波ないけどね、これから波が高くなる」
近くで鮮魚店を営む田中鮮魚店の田中隆博社長は、2日の仕入れを半分ほどに抑えました。
「お客さんは、ほとんど午前中に買い物に来て、午後は完全に強風になってくるので。高知県は、4月から始まって、4~6月が初ガツオの最盛期。ほんのり脂が出てきて、4月と味が変わって、おいしい時期に入っている。変な話、カツオと台風は、高知はセットみたいなもの。『1~2日、台風で』というのはしょうがないんだけど、『一気に早く行ってくれ』みたいな」
住宅停電「不安」
ライフラインにも障害が起きました。
四万十町では一時1700戸以上で停電が発生。住宅でも近くの木が倒れた際、電線を巻き込んだ影響で電気が止まりました。
自宅が停電
「(Q.何時ごろから停電?)ごはん食べてたから、12時15分か20分ごろから」
「日が長いから今は構わないけど、夜にお風呂も入りたい。シャワーも浴びられない」
部屋の様子を見せてもらうと、午後4時ですでにこの暗さです。
「(Q.不安は?)やっぱり不安。明るかったら逃げることもできるが、真っ暗だったら逃げることもできない」
「雨風強くてびっくり」
九州南部は、2日朝から台風の影響を受けました。
鹿児島市は、全域のおよそ13万世帯に、一時、警戒レベル4の避難指示を発令(後に解除)。最大瞬間風速は25.5メートルを記録しています。
車が止まっています。みなさんこの雨風で、運転を中止されているのでしょうか。
病院へ送迎する介護タクシーです。
介護タクシー運転手
「朝はそんなに強くなかったけど、雨風がすごく強くてびっくり。急でしたね。送迎の車も揺れていたので、運行は難しいですね」
同じころ宮崎市でも、風が強く吹き荒れています。木々も大きくしなるほどの強さです。横から強く吹き荒れていて、傘を差していても意味をなさないような状況です。
JR宮崎駅では、雨の浸入に備え入口に水嚢(すいのう)が置かれましたが、防ぎきれず、濡れた床を拭く職員の姿がみられました。
宮崎市は市内全域およそ20万世帯に、一時、避難指示を発令(後に解除)。また、気象庁は、宮崎市、日南市、延岡市、西米良村で土砂災害の危険度が高まったとして、一時「レベル3」土砂災害警報を発表しました(後に解除)。
列車に倒木 立ち往生
宮崎県日南市で取材を続けると、歩道にあるものが落ちていました。飲食店の看板の最後の1文字が剥がれ落ちてしまったのです。
店員
「(Q.けさまでは付いていた?)営業するまでは付いていた。多分、風で飛んだ」
また別の場所では、停電が発生し、警察官が出動する事態になりました。
雨風が強まる中、警察官が発電機を使って信号の復旧を試みます。停電からわずか5分で信号は無事復旧しました。
河川の増水も相次ぎました。
午後3時過ぎ、気象庁は宮崎県内の広渡川と酒谷川に「レベル4」氾濫危険警報を発表(後に解除)。危険警報が発表されるのは、5月末に新たな防災気象情報が運用されてから、これが初めてです。
道路では、木の一部が落ちてきます。道路の片側にまでそれが出ていて、一部が塞がっています。そのすぐ横を車が通過していきます。
線路でも。大分県豊後大野市では、午後6時半過ぎJR豊肥線が倒木に接触。強い雨と風の中、列車が巻き込んだ枝を懸命に撤去する職員の様子が見られました。乗客にけがはありませんでした。
関東でも線状降水帯の恐れ
北上を続ける台風6号は、関東地方にも影響を及ぼしていました。
2日、横浜市では、台風の影響が心配される中「横浜開港祭」が開催され、3000発の花火が夜空を彩りました。
花火を見に来た人
「めっちゃきれいでした。始まるか不安でした。来てよかった。傘を差しながら待ってよかった」
屋台店員
「本当に開催できてよかった。上がらないと思ってたけど、上がってみんな喜んでた。お客さんもみんな喜んでた」
2日夜遅くには、都心でも雨が降り始めました。
いつもは明け方までにぎわう渋谷ですが、台風に備えてでしょうか、2日、終電後の人の姿はまばらでした。
居酒屋の店員
「きょう(お客さんが)めっちゃ少ない。(きょうのお客さん)だいたい50人とか。(来る時は)300人くらいは来る」
「(Q.何が影響している?)台風じゃないですか。雨だと人はいらないので」
20代男性
「ごはん行ってて、2人で。この雨だから、もう帰ろうかなと。あしたも大雨で台風だから、もう帰らないとやばいみたいな」
気象庁は、東京など関東でも線状降水帯の恐れがあるとして注意を呼びかけています。
JR東日本によりますと、中央線の特急「あずさ」「かいじ」は始発から多くが運休し、「成田エクスプレス」も始発から夕方までの運休が決まっています。
東海道線は小田原と熱海の間、湘南新宿ラインは新宿と小田原や逗子の間で始発から運転を取りやめています。
山手線や京浜東北線などは3日午前7時ごろまでは平常運転になっていますが、状況によっては遅れや運休の可能性があります。
東海道新幹線は始発から午前中の列車を中心に、全線で急に運休や運転見合わせの可能性があるということで、注意が必要です。
(2026年6月3日放送分より)
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