食料品消費税『2年限定1%』に?来年4月から実施が有力視も…今後の課題は

食料品消費税『2年限定1%』に?来年4月から実施が有力視も…今後の課題は
この記事の写真をみる(13枚)

高市総理が「悲願」とする食料品の消費税率0%について、レジの改修に1年程度かかるというメーカーの説明から即効性に疑問が出ていましたが、「2年間限定の1%」が本命になっているようです。

【画像】食料品消費税『2年限定1%』に?来年4月から実施が有力視も…今後の課題は

来年4月から実施が有力視

高市総理によれば、それはまだ「何も決まっていない」話。

国民民主党 田中健衆院議員
拡大する

国民民主党 田中健衆院議員
「食料品の消費税について、政府として来年4月1日から税率1%で実施する方針を決めたのか。国民会議で議論の結果を尊重して決めるべきではないか」

高市早苗総理大臣
「現段階で方向性が何ら決まっているものではなく、引き続き社会保障国民会議において各党の皆様にも知恵をいただき、諸課題の克服に向けた検討を進め、結論を得ていきたいと考えている」

社会保障国民会議
拡大する

しかし、本会議に先立って行われた、3日の社会保障国民会議。0%の場合はレジの改修に1年程度かかる一方、1%とすれば半年程度に短縮できるという見解が政府から各党に示されました。かねて、レジシステムの変更に時間がかかることに強い不満を示していた高市総理。

高市早苗総理大臣
拡大する

高市早苗総理大臣
「システムの問題は日本として恥ずかしい。税率すら柔軟に変えられないレジシステムは情けない」
「システム変更も一番早くできる方法を検討しているかと思うので、as soon as possible(できるだけ早く)頑張っていく」

政府・与党はすでに「1%」を軸に具体的な制度の検討に入っています。実施は来年4月1日からが有力視されていて、期間は2年限定です。連立を組む日本維新の会からはこんな発言も飛び出しました。

日本維新の会 梅村聡税調会長
拡大する

日本維新の会 梅村聡税調会長
「0%と1%で税収側から見たら異なるわけですよね。1%であれば(税収が)6000億違う。その金額を何らかの物価高対策に資するようなものに使っていけば、現実的には0%の公約と整合性が取れるのではないか」

つまり、税収1%分にあたる6000億円を物価高対策として国民に還元すれば、消費税は“実質0%”になるというわけです。

野党は反発「どこで検討している」

ただ、野党には寝耳に水だったようです。

中道改革連合 赤羽一嘉税調会長
拡大する

中道改革連合 赤羽一嘉税調会長
「1%なんて、今まで実務者会議の中で全く話には出てきていない。どこで決めているんだ」

国民民主党 古川元久税調会長
「もう政府でそういう方向に決まっているんだったら、さっさと政府案として法案をまとめて国会に出してくれと。もう政府として決まっているんだったら、実務者会議をやっている意味がないので」

消費減税に踏み切るのが最善なのかという指摘もあります。

国民民主党 田中健衆院議員
「食料品だけではありません。日用品・家賃・教育費あらゆるモノとサービスが値段が上がっています。中・低所得の勤労者向けの簡素な給付措置を年度内に速やかに実施すべきと考えますが、見解を伺います」

高市早苗総理大臣
拡大する

高市早苗総理大臣
「給付より減税と主張されていた御党が給付に前向きであることも受けとめ、国民の皆様にとって最適な負担軽減の方法について、スピード感を持って共に知恵を出し合ってまいりましょう」

財政運営は?補正予算案審議入り

経済界からは財源確保を確実にするよう、釘を刺す発言。

経団連 筒井義信会長
拡大する

経団連 筒井義信会長
「社会保障の持続可能性確保という視点、それから財政健全化、さらに市場の信認を得続けるという観点から、財源確保が大前提」

社会保障の話が出てくるのは、消費税が社会保障の安定財源と位置付けられているからです。2度の引き上げを行った当時の安倍総理はこう明言しています。

安倍晋三総理大臣(当時)
拡大する

安倍晋三総理大臣(当時)
「消費税収は社会保障にしか使いません」

物価高対策として1%に引き下げれば、4兆円以上の税収が失われる計算になりますが、どう補填するかは議論が深まっていません。

補正予算案
拡大する

3日に審議入りした中東情勢に対応するための補正予算案では、一般会計の歳出総額3兆1135億円の全額を赤字国債で賄うことになっています。国会では財政運営を不安視する声もあがりましたが…。

高市早苗総理大臣
「責任ある積極財政の考えのもと、日々の市場動向や経済指標を十分注視しながら、財政の持続可能性を実現し、マーケットからの信認を確保してまいります」

来年4月開始を検討も 課題は

消費税引き下げの動き
拡大する

今回の消費税引き下げの動きは、本来、社会保障の安定財源であるはずの消費税を物価高対策のために減税するというものですが、来年春から2年間という期間限定となる見込みです。この2年間という期間を政治日程と共にみていきます。

食料品に限定した消費税減税を2027年4月に開始し、2年限定だった場合、2029年3月までとなります。ここに政治スケジュールをあてはまると、減税開始の2027年4月には統一地方選が控えています。2027年9月には自民党の総裁選も予定されています。さらに、2028年の夏には参議院選挙があり、2030年2月には今の衆議院議員が任期満了を迎えます。

政治部官邸キャップの千々岩森生記者に聞きました。

政治部官邸キャップ 千々岩森生記者
拡大する

(Q.来年4月という開始時期には、政治的にどんな意味合いが)

政治部官邸キャップ 千々岩森生記者
「来年4月に消費減税が始まるとなると、高市総理にとっては、結果的に『物価高対策の実績』のアピールとなり、4月の統一地方選挙や、9月の自民党総裁選での再選に向けて、弾みがつく可能性もある」

政治部官邸キャップ 千々岩森生記者
拡大する

(Q.2年間限定ということですが、1回税率を下げてしまうと、元に戻すのは簡単ではないのでは)

政治部官邸キャップ 千々岩森生記者
「消費税率を8%に戻すことは、国民にとって税率の引き上げに他ならないから、政治家にとってその判断は難しい。2年間の期限を迎える前に参院選が控えていて、予定通り税率を戻して良いのかが争点になる可能性が高い。そこで高市総理が引き上げ時期を延期したり、税率を一気に戻さない、そういった選択肢を取る可能性も否定できない」

この記事の画像一覧
外部リンク
この記事の写真をみる(13枚)
このまま画像を見る
続きは広告を見た後にご覧いただけます
クリックして広告を見る