
シャツにネクタイ姿でおいしそうに料理を頬張るサラリーマン風の男性は、実は、微笑みの国・タイで絶大な人気を誇る有名人なんです。男性が人気となった背景には、愛してやまないタイへの復興の思いがありました。
【画像】タイで大人気 “おじさんインフルエンサー”西尾康晴さん
“おじさんインフルエンサー”タイで人気
タイ南部の街、ハートヤイ。
西尾康晴さん(52)
「暑いですね、きょうも。いい天気ですね」
気温30℃を超す暑さの中、シャツにネクタイのサラリーマンスタイルでやって来たのは、西尾さん。向かった先は、地元の名物だというスイーツのお店です。とはいっても、ただ食べに来たわけではなく…目的はSNSに投稿するための動画の撮影です。
「最初ちょっと味わう感じからの、さっきまで暑かったから、あー涼しなったみたいな」
実は西尾さん、InstagramやTikTokなどを合わせるとおよそ35万人のフォロワーがいる、いわゆるインフルエンサーなのです。
今回この店で撮影された動画がこちら。
Instagramから
「あ~ここや、ここ。『マンデューイ』っていうローカルスイーツの店や。あずきとかシロップ漬けの芋とかはと麦とかが入ってるんやって。どれどれ、おっほ~!これ完全にかき氷やん!ココナッツミルクがふわっとくる。めっちゃ優しい甘さやな」
本業はタイで旅行会社を経営している西尾さん。去年1月から、日本のサラリーマンスタイルでタイのグルメをコミカルに紹介する動画を投稿したところ、爆発的な人気に。今では街を歩いているだけで声をかけられるほどタイでは有名な日本人なのです。
「もともとローカルのタイ料理が好きで、それをブログなどでも書いていたが、何かショート動画で別の角度から紹介できないかといろいろ考えた末に、こういうスタイルに至った」
しゃべりはすべて後付け。撮影中はこの顔芸とも呼べる表情だけで味や店の雰囲気を伝えます。
「50歳からインフルエンサーと呼ばれることになるとは思ってなかった。食の魅力をどこまで伝えられるのかなとか、あとこういったタイ料理もあるんだよみたいなことを伝えたりとか、そういうことを心がけています」
被災地復興への思い
タイ各地のローカルグルメを紹介する西尾さんですが、今回ハートヤイを訪れたのには、ある特別な思いがありました。
「去年11月の大洪水のニュースを見て、これはちょっとただ事じゃないなと」
去年11月、タイ南部を襲った記録的豪雨。ハートヤイでは1日に335ミリという、過去300年で最も多い降雨量を記録し、洪水によって人や建物に甚大な被害が出ました。大雨から3カ月以上経った3月上旬、街の様子は。
観光の中心地ですが、一部の店は閉まっています。シャッター街のようです。ある店は洪水が起きた時のまま、シャッターにビニール袋が引っかかっています。
ハートヤイは観光がメインの街。今回の洪水で、地域全体として350億円の観光収入を失ったといいます。
かつて何度もハートヤイを訪れたことがあり、地元のマラソン大会にも参加したことがあるという西尾さん。そんなゆかりのある街の洪水被害を目の当たりにして、思い立ったのが動画コンテンツによる復興支援でした。
撮影した店の従業員
「西尾さんが宣伝のために来てくれてよかったです。これで商売が上向きになるかもしれません。期待しています」
西尾さん
「ハートヤイという街を知ってもらって、ハートヤイに来たいなと思ってもらうことで、1人でも多く観光に来てもらえれば、またハートヤイも元気になるのではないか」
(2026年6月6日放送分より)
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