
日常のすぐそばまで迫る、クマの脅威。農作業中や市街地で、突然クマに襲われるケースが相次いでいます。もしもの時には、どう身を守ればいいのか。襲撃映像からわかることとは?(サタデーステーション6月6日OA)
日常に迫る脅威 公園封鎖でイベント会場変更も
報告・田中昌貴ディレクター
「こちらのイベント、屋外で予定されていたんですが、クマ目撃を受けて屋内開催に変更されました」
6日、秋田県由利本荘市で行われていた音楽イベント。屋外で予定されていたんですが、クマ目撃を受けて屋内開催に変更されました。
フォークチャンポリーを主催 和田よういちさん
「立ち入り禁止。クマが退治されるまでは」
クマの人身被害は山の中での発生から、農作業や通勤中など、日常の生活圏でも。由利本荘市では、3日、畑で作業をしていた90歳の男性がクマに襲われ、手や肩をかまれるケガをしました。
そのため付近の公園にも箱ワナを設置。もともと公園で開催予定だったイベントが場所の変更を余儀なくされました。
フォークチャンポリーを主催 和田よういちさん
「お天気とはまた違った。不可抗力というか事故みたいもんですね。しょうがないです」
地元の猟友会も毎日パトロールにあたっています。
猟友会
「やっぱり異常だ。非常に異常だと思う。クマ撃ち用のタマもっていること自体ちょっと考えられない」
6日も設置していた箱ワナをチェックしましたが、クマの姿は確認できませんでした。
学校の登下校も厳戒態勢続く
秋田市では最悪の事態も。2日、草刈りをしていた73歳の女性がクマに襲われ死亡。秋田市では、少なくともその2日前から、周辺でゴミをあさるクマが目撃されるなど警戒を強化しているさなかでした。今年は、すでにクマによる死者は全国で4人に上っていますが、住宅街では初めて。朝の声掛けをする教員の隣にはパトカーが。現場のすぐ近くの小学校では、警備の強化などの対応をしていました。
保護者
「うちは心配で車で送るようにしています。ずっとです。毎日」
襲撃映像からみえたクマの“3つの習性”
日常を脅かすクマ。福島市の市街地で、防犯カメラが捉えたのは、クマが人を襲う瞬間。男女4人がケガをしています。
こうした場面では、どのような対応が最善なのか。サタデーステーションは専門家らと映像を検証。クマの“習性”と“とるべき対応”がみえてきました。
習性1「直線的なクマの動き」
福島大 食農学類 望月翔太准教授
「何かしらのクラクションだとか車とかがあって、それに恐怖したクマがここから立ち去りたくて一気にスピードをあげて直線で逃げて行った」
習性2「追い掛ける本能」
福島大 食農学類 望月翔太准教授
「追いかける本能がありますので、人がこうやって逃げれば追いかけてしまう」
習性3「顔をめがけて」
最後は立ち上がって、つかみかかり、男性は倒されてしまいますが、車が近づいてきたことでクマは離れ、男性は軽傷で済みました。
福島大 食農学類 望月翔太准教授
「動物は鼻をちょんちょんと引っかかれると嫌だと学習している。急所の部分をめがけて爪を立てるということがある」
クマは市内の工場内に30時間以上居座った後、窓から逃げたとみられています。窓のカギを開けた形跡や、水道の蛇口から水を飲む姿が確認されています。
福島大 食農学類 望月翔太准教授
「非常に鼻がいいので、ここはどうも水の匂いがするなというところでガシガシやっていたら蛇口が空いた。偶然に偶然が重なったという形」
“4人襲撃クマ”どこへ?新たな映像入手
クマはどこに逃げたのでしょうか。番組が入手した映像。クマが工場から逃げたとされる3日の午後10時50分を少し過ぎた時刻です。工場から100メートルほど南に進んだ場所です。道路の上ではなく、住宅のフェンスの内側を歩いているようにもみえます。
報告・小山颯ディレクター
「こちらクマがあるいていたとみられる住宅を見てみますと、周囲はフェンスに囲われています。中は砂利道になっていまして階段もあります」
よく見るとクマの進む先には、人の姿。人のすぐそばを通っていたことがわかります。逃げたクマの行方はわかっていません。
福島大 食農学類 望月翔太准教授
「もしかしたら再び人を襲うなんてこともあるかもしれません。鉢合わせた時とか興奮して逃げ回っている時に人がいて攻撃するという形が基本」
突然のクマ襲撃 とるべき行動は?
私たちがクマと遭遇した場合、とっさにできることはどういうことなのか。
福島大 食農学類 望月翔太准教授
「こうやって頭を隠すわけですが、このリュックサックでしっかり頭首を守ってあげる。こうすることで手が引っかかれることもないですし、このリュックサックに爪が当たってくれれば、それで無傷で帰ることができます」
キノコ狩り中に突然クマに襲われた佐藤さん。その時の様子をこう話します。
キノコの販売などを営む 佐藤誠志さん
「足も速いし、手の振りも速い。口の動きも速い」
近くには子グマもいたことから、子供を守るための母グマの行動とみられています。
キノコの販売などを営む 佐藤誠志さん
「最後の1秒くらいに突破されて。かまれて。ここに牙入って3本(傷が)入りました」
佐藤さんは、襲われた経験から、山に入る時にはヤリを必ず持って行くことにしています。佐藤さんの生死を分けた行動とは。
キノコの販売などを営む 佐藤誠志さん
「棒があったので。もし棒がなかったら顔に来た。長いなと思いつつ、諦めないで頑張ったんですね。とにかく襲ってくる間頑張る。勝てるとしたら気持ちだけなので」
