「なぜ国債はNISA対象外?」「証券会社の手数料確保のため?」「背景にアベノミクス?」国会で片山財務大臣に質問

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【映像】「なぜ国債はNISA対象外?」回答の瞬間(実際の様子)
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 8日、参議院決算委員会において、国民民主党の原田秀一議員が片山さつき財務・金融担当大臣に「国債をNISA対象外にした理由」について質問した。

【映像】「なぜ国債はNISA対象外?」回答の瞬間(実際の様子)

 原田議員は、長らく続いたデフレとゼロ金利時代が完全に終わり「金利のある世界」へ明確に移行する中、10年物国債の利回りが2.7%へ急上昇するなど、国債が大幅な価格変動リスクを伴う本格的な投資商品になっていると指摘。日本のNISA(少額投資非課税制度)のモデルとなった英国の「ISA」や米国、カナダなどの主要国では自国国債の直接保有が認められ非課税となっている事実を挙げ、日本で対象外とされた理由を質した。

 これに対し片山大臣は、英国のISAは国民の貯蓄率の向上を目的とするため幅広い商品が対象である一方、日本のNISAは「国民の投資への関心を高め、貯蓄から投資への流れを促進すること」を目的とし、上場株式等の軽減税率廃止と同時に導入された経緯があると説明した。

 さらに原田議員は、平成25年度の税制改正要望で監督官庁である金融庁自身がNISAの対象に公社債を含めるよう明確に要望していた経緯に触れ、アベノミクス下で個人資産を株式市場へ集中誘導する政治的判断があったのではないかと推測し政府の認識を求めた。片山大臣は金融庁の当初要望は事実と認めつつも、当時の税制改正大綱により経済成長に必要な成長資金の供給拡大等を目的に上場株式等を対象とすることが決定された経緯を説明。その後は国債への対象拡大の要望は出していないとした。

 また、政府がこれまで「国債は元本保証であり制度の趣旨になじまない」と説明してきたことに対し、原田議員は今日の金利環境下では整合しないと反論した。多くの人が国債を満期まで持たずに中途売却している現状を踏まえ、金利変動で多額の売却益や深刻な売却損を被る実態から、「預金のような元本保証の商品ではなく、投資商品そのものだ」と主張した。さらに、国債の直接保有は不可ながら、手数料の発生する投資信託は購入可能である現状について、「証券会社の手数料確保のために国債の直接保有を禁止しているのではないかと勘ぐってしまうほどだ」と制度上の不整合を指摘した。片山大臣は、満期保有や個人向け国債の中途解約では元本割れが生じないため「貯蓄性の商品」として対象外に分類していると回答。投資信託は基準価額が常に変動し元本が保証されないため、国債とは相違があり不整合とは言えないとの見解を示した。

 続いて原田議員は、イタリア政府が税制優遇等で個人向け新型国債を投入し、家計の国債保有比率を7.9%から14.4%へ増加させた事例を紹介。日本の家計金融資産における国債保有比率は1.4%と低く、1140兆円もの個人マネーが預金に眠っているとし、NISA組み入れによる金利低下効果で国の利払い費が減少し一般会計上プラスになると試算を求めた。片山大臣は、国債の個人保有拡大は発行体としても好ましいとしつつも、日本の家計におけるリスク性資産の割合は24%と米国(57%)に比べまだ低く、「貯蓄から投資への流れは引き続き後押しすべきだ」として、国債自体をNISAの対象とすることは考えていないとした。ただ、8年度の税制改正で主に公社債に投資する投資信託の要件を緩和し、資金流入を助けていると言及した。

 最後に原田議員は、現在のNISAが米国株式ファンド等へ過度な資金偏重を見せているリスクを指摘。真の分散投資には株式というリスク資産と債券という安定資産の組み合わせが不可欠であり、シニア層にリスクの高い株式投資か金利のない預金かの二者択一を迫る制度は不親切だとし、金利のある世界に応じた前向きな検討の開始を強く要望して質問を終えた。

ABEMA NEWS)
 

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