自民党が外国人政策で提言 不法就労対策などを強化 「現状」と「課題」は

自民党が外国人政策で提言 不法就労対策などを強化 「現状」と「課題」は
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 自民党が外国人政策に関する政府への提言を正式にとりまとめた。不法滞在や言葉の問題にどう対処するのだろうか。

【画像】「経営・管理ビザ」の新規申請が約96%減少

 ビザの取得が厳格化され、在留外国人たちの間で動揺が広がっている。

自民党が外国人政策で提言

不法滞在・不法就労への対策を強化
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 まず、外国人政策に関する自民党の提言について見ていく。

 不法滞在・不法就労への対策を強化するという。

 自民党がとりまとめた提言には、「不法滞在など入管法違反者に関する情報提供や通報の促進策などについて検討すべき」「国籍や資本関係の実態把握など不適正ヤードへの対策強化」などが挙げられている。

 「ヤード」とは何なのかというと、周囲を鉄の壁などで囲まれた作業場で、車の解体や輸出、金属やプラスチックの保管などに使われている施設のこと。実は不適正なヤードが犯罪の拠点になるケースが増えている。

 8日には、窃盗車と知りながらハイエースを受け取ったとして、茨城県で「ヤード」を管理するウガンダ国籍の男が逮捕された。警察は関東一帯で同様の車の窃盗が300件以上起きていて、窃盗グループの一員として調べている。

 1月の関係閣僚会議では、法務省が「不適正ヤードが不法就労の温床となっている」との指摘があるとした。

外国人労働者の教育は
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 一方で、外国人労働者の教育強化にも力を入れていくという。

 厚労省が去年発表した外国人雇用実態調査では、外国人労働者を雇用する上での課題について、「日本語能力の問題でコミュニケーションが取りにくい」と答えたのは、43.9%と最も多かった。つまり、言葉の壁が最も高いということが分かる。

 こうした中で、提言では、生活ルールや日本語を包括的に学ぶ「日本語・生活学習プログラム(仮称)」の創設を要求していたり、入国前からオンデマンドで受講できるシステムを開発し、2028年度から試行実施することを掲げている。

 また、文科省の調査によると、日本国内で日本語を学ぶ外国人はおととし11月時点で約29万人に上り、過去最多となった。

 一方で、留学生以外が学ぶ日本語教室がない「空白地域」の自治体は38.2%に上り、整備が急務になっている。

 この点について、主な提言内容では、日本語教育コーディネーターの配置や複数の自治体による連携、オンラインの活用による広域的な教育の実施など、総合的な体制づくりへの支援を拡充すべきだとしている。

「特定技能1号」が上限に

特定技能外国人の受け入れが上限に?
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 外国人労働者の受け入れを停止する業種もあるという。特定技能外国人の受け入れが上限に達しているという。

 「特定技能制度」とは、在留資格(ビザ)の一つで、専門性や一定の技能を持つ外国人を即戦力として採用する制度だ。

 在留期間が上限5年で、分野ごとに受け入れ人数に上限がある「特定技能1号」と、熟練した技能と高い専門性が求められる代わりに在留期間は更新が可能で、人数は上限がない「特定技能2号」がある。そしてこの「1号」が、人数上限にかかり始めている。

 外食業では、受け入れ人数が上限の5万人に迫ったため、政府は4月13日以降の受け入れを停止。また、外国人労働に詳しい、GHRS法律事務所の杉田昌平弁護士の試算によると、2028年には建設・介護などの業種でも、上限に達する見込みで受け入れを停止することになるという。

経済団体からも提言
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 こうした状況に、経済団体からも提言が出されている。

 9日、日本商工会議所などの経済団体が外国人政策に関する提言を木原官房長官に手渡した。その中で、外食業分野の受け入れが一時停止となっている特定技能1号について、「上限設定の水準の妥当性などを審議し、必要に応じて引き上げも検討して欲しい」とした。

“実態ない申請”相次ぐ

移住目的で悪用される懸念から
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 去年のビザ厳格化による波紋と、その背景についてみていく。

 政府は、外国人が日本で起業する際に必要な在留資格「経営・管理」を大幅改正し、去年10月に施行した。

 改正前は「資本金500万円以上または2人の常勤職員のいずれか」で、経営・管理ビザを取得できていたが、改正後は「資本金3000万円かつ常勤職員1人」と、かなり厳しくなった。

 厳格化された理由はビザの悪用があるからだという。

 朝日新聞によると、東京入管が2023年9月~12月、経営・管理ビザ悪用の疑いのある、約300件を調査したところ、9割は事業実態のないペーパーカンパニーだったという。

 内閣官房の「経営・管理の新規申請」調査によると、経営・管理ビザの厳格化前は、月平均約1700件だったが、厳格化後は約70件と96%減少した。

 これを受け、小野田紀美経済安全保障担当大臣は「移住目的として悪用される懸念は一定程度払拭でき、本来の目的に沿った運用がされつつある」と話している。

外国人経営者が苦境に

外国人経営者が苦境に?
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 ただ、この厳格化によって苦しむ人も出ている。

 出入国在留管理庁は、施行日から3年までの間は経営状況や改正後の基準に適合する見込みなどを踏まえて判断するとしている。

 約20年前にインドから来日、茨城県でインド料理店を経営しているジョーダンさんは、物価も上がる中、17年間値段を変えずやりくりしてきたという。来年ビザを更新しなければならず、「お金(3000万円)ができなければ店を閉めて国に戻らなければならない」と肩を落としていた。

(2026年6月11日放送分より)

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