日本時間12日(現地時間11日)に開幕するサッカーワールドカップ。日本代表の核となる存在・久保建英選手(25)に内田篤人さんが迫りました。この4年間で大きく飛躍した理由をスペインで聞いてきました。
カタールW杯は“黒歴史”
決して忘れられないあの景色。2022年のカタールワールドカップ。強豪国を打ち負かし、歓喜に沸いた中で、久保選手は屈辱的な思いを味わいました。
「(前回は)自分の望んだような大会ではなかったし、すごく悔しかった思いがあるので、次とか考えないで、今大会で終わってもいいような活躍ができたらいい」
「(Q.北中米ワールドカップにどんな思いで臨むのか?)謙虚なことを言うと、前回90分しか出場していないので、90分以上は出場したい」
当時チーム最年少、21歳で臨んだ初めてのワールドカップは4試合でわずか90分の出場。自らのふがいなさを痛感しました。
さらに、ベスト8をかけた一戦は体調不良により、ホテルの部屋から見守りました。
「半分、黒歴史みたいなワールドカップだった。最終予選もほぼ自分の力じゃない。ワールドカップに出られたことに感謝して、次に進みたい。次のワールドカップは25歳。25歳だと代表の中核になっている選手がどこの国にもいるので、自分がチームの中核になりたい」(カタール大会敗退翌日)
「W杯で結果を残したい」
ここからワールドカップに向けた久保選手の第2章が始まりました。
磨いてきた高い技術に加えて求めたのは、海外のトップ選手に当たり負けないフィジカル。試合に出た直後、疲労がある中でも筋力トレーニングを行っていました。
「4年前はアスリートとして追いついていない部分が大会中にも感じられる場面があって。4年かけて、どんな相手でもアスリートとして負けないように頑張ってきた」
人知れぬ努力の成果は代表戦でも表れ始め、北中米ワールドカップアジア最終予選は9試合で3ゴール6アシスト。さらに、献身的な守備でチームに貢献しました。
久保選手の序列は高まり、カタール大会以降、スタメンでの出場が増加。ついには、ゲームキャプテンを任されるまでになりました。
「(Q.前回大会に比べて変化は?)変わったと思います。前回大会は、前線から走って頑張って守って、体力が落ちてきたら交代みたいな役割だった。今大会はそれ以外にも日本代表としてできることがあると思うし、できることが増えている。試合に絡むことが増えて、年齢・立場ともに変わったんじゃないか。ワールドカップはサッカーを知らない人の記憶にも残る。ワールドカップで結果を残したい」
「(Q.結果というのはゴール?)ゴール取りたいです」
「(Q.見たいな)僕も見たいです(笑)」
W杯で見せたい“景色”は
4年越しにやってくるリベンジの舞台。見せたいプレーがあります。
「ワールドカップ後に自分が一番やりたかった、カットインしてドリブルしてゴールというシーンが増えてきている」
サイドから中央に切り込み、シュートを放つ形。これまで数多くの得点を生んできました。
「10歳ぐらいの時から、ずっとそのプレーが好きで、サッカー選手として一番の晴れ舞台で見せられたらと思う」
「(Q.ワールドカップでは、どんな景色を見せてくれますか?)『ピッチ内でしゃべる』ってスペインではよく言うんですけど、ピッチ内で実力を見せる。『つらい時に久保に預ければ大丈夫』。『久保がなんとかしてくれるんじゃないか?』を『久保がなんとかしてくれるだろう』に変えられる大会に。疑問符を取っ払える大会にしたいと思っています」
「(Q.責任重大ですね。ただの1人のプレーヤーじゃない)はい、頑張ります」
印象的な言葉「謙虚」
内田さん
「久保選手のインタビューは毎回、言葉が重いというか強さがあって、毎回楽しみなんです。実際に会ってみて、背中、上半身、肩甲骨辺りの厚みも感じて、強くなっているなと思いました」
「(Q.久保選手の成長した部分は?)元々のテクニック的な上手さに加えて、ここ数年のプレーを見ていると、責任感だったり覚悟というのを感じられるようになりました。特に、守備ではチームから求められている以上の強度、そして切り替えの速さを感じます。日本を引っ張っていくという気持ちが表れているなと思います」
大越健介キャスター
「インタビューの中で語る言葉にも感じました。『4年前は黒歴史のようなもの』と強い言葉を言っていて、今は静かな闘志みたいなものが言葉の端々にありました」
内田さん
「謙虚という言葉が非常に印象的でした。ピッチ内で示す実力が自信になって表れているのではないかと思います。ワールドカップで勝ち進んでいけばいくほど、日本よりも強い相手と対戦することになる。そういう時にこそ、久保選手のプレーや姿勢で引っ張っていってほしい。頼りたいと思います。彼なら日本を一つ上のステージに引っ張ってくれるのではないかと思います」
(2026年6月10日放送分より)
